ホームシアターを作る前から
今回は私がホームシアターを作る際のコンセプトに重要な影響を与えたプレーヤーの話です。
何度か話題にはしていますが、2000年を迎える前くらいから、オーディオコーデックのmp3が話題になり、音楽ライブラリに夢中になってから、ライブラリの対象はHDDの容量の拡大とともに、動画にも範囲を広げていきました。
そのライブラリの楽しみ方は、パソコンで再生して見聞きするのが普通で、音声のアナログ出力はイヤフォンジャックなどからできましたが、映像に関しては今のHDMIのような互換性のある接続方法がありませんでした。
しかしパソコンで動画データや音楽データが管理できるようになると、パソコンで再生しているファイルをテレビやオーディオコンポで視聴したくなり、苦悩が始まります。
MediaWizの登場
現在のテレビやパソコンにはHDMI端子があるので簡単に相互接続ができますが、当時パソコンのディスプレイにはD-sub15pinという端子しかなくて、当時のブラウン管テレビの主流だったコンポーネント(赤白黄)やD端子とは互換性がなかったので、直接接続するには対応したVGAカードかコンバータを導入する必要がありました。
しかしパソコンで再生して、テレビで視聴するというのは思いの外難しく、うまく実現できませんでしたが、それを手軽に実現してくれるプレーヤーが2003年に現れました。バーテックスリンク MediaWizというプレーヤーです。
このプレーヤーはSigma Designs製の統合チップ「EM855x」が搭載されていてパソコン上で共有された共有フォルダから、ネットワーク経由で動画ファイルや音楽ファイルを再生し、テレビやパソコンのディスプレイへ出力することができるプレーヤーでした。
対応フォーマット
ビデオ | MPEG-1、MPEG-2、MPEG-4、DivXTM(Version 4.02 以上)、Xvid、MOV、RMP4、AVI |
フォト | JPEG、Bitmap、GIF、Animated GIF、PNG |
ミュージック | MPEG Audio Layer 1/2、MP3、OGG、AC3 |
インターフェース仕様
- ビデオ出力:ビデオ(RCA 端子)、S ビデオ、コンポーネント(プログレッシブ出力対応)、DVI
- 音声出力:アナログステレオ(RCA 端子)、S/PDIF(光端子、RCA 端子)
- LAN:Ethernet ポート(10BASE-T/100BASE-T)、PCMCIA Card スロット
このプレーヤーの良い所は、対応ファイルをハードウェアデコードしてくれるチップを搭載していたため、サーバーに大きな負担を掛けずに再生できる点でしたが、再生できる組み合わせが多い反面、一般的なプレーヤーのような安定性には欠けていて、特定のファイルが再生できないことや、熱暴走することも珍しくありませんでした。
発売してから様子を見ていましたが、不安定という話も良く聞いたので国内メーカーから発売されるのを待っていました。
コメント