デジタル信号と音質
ネットワークオーディオにおける音質とパケットエラーは、例え発生してもほとんどの場合エラー訂正され、再送されるので音楽の再生に影響することはほとんどありません。接続に異常があるなど、環境が劣悪な場合には、パケットの再送すら間に合わず、音切れなどの障害として現れます。
前回のパソコンのパケット計測でもエラーは検出されませんでしたが、周囲にACアダプタや電源タップがあるような環境で、フラット型のLANケーブルを使って通信しているような状況でもなかなかエラーは検出されません。
デジタル信号の波形を壊すほどの電気的な障害となると、近くに電波発生源を近づけるとか、強い静電気を起こすとか、物理的に切断するとかすれば検出できるかもしれませんが、正常な機器が接続された環境でエラーを検出させようと思っても、むしろできないくらいです。
デジタル信号の波形の乱れと音質は無関係
波形が音質に影響を及ぼすのは、D/A変換してアナログ信号として伝送されるようになってからで、デジタル信号の波形はアナログ信号の波形とは違って、その波形に乱れが生じてもスピーカーから再生される波形には影響を及ぼしません。
アナログ信号の波形は一度生成されると、増幅伝送をされる過程で、オリジナル信号から徐々に乱れ、その乱れを引きずったまま増幅伝送されます。ですからケーブルの良し悪しで音に大きな影響を受けます。
一方デジタル信号の波形は、スイッチングハブを通ると乱れていても再生成され、プレーヤ内でもメモリなどを通ることで再生成されるので、波形の乱れを増幅するようなことはなく、波形の乱れを引きずりません。
これがデジタル信号がノイズに強いといわれる一因です。デジタル信号の波形が乱れることによる機器の負荷やノイズの発生量の増大が音質に影響することはあると思いますが、波形そのものは音質には無関係です。
一般的な家庭環境では本来必要のないSTPケーブルを使ったり、ノイズに強いスイッチングハブを使うのは、デジタル信号の波形が乱れるのを防ぐというよりも外から飛び込んでくるノイズがオーディオ機器へと流入するのを防ぐ狙いの方が強いのです。
NETGEAR GS105Eは機能の割に手ごろな価格で入手ができて、簡単に計測できるので、実際の自分の環境でエラーが発生していないか確認したい方は試してみるのもいいと思います。そのまま通常のパソコン用に転用できますしね。
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