LANとアース
一般的な家庭でLANに使われているスイッチングハブなどのネットワーク周辺機器は、省電力で動作するものが多く、その多くはスイッチング電源を搭載したACアダプタによって動作しています。そのためアースには接続していないものが多いと思います。
それとは逆にオーディオ用として販売されているLANケーブルは、シールド性能を高めるために、STPケーブルを採用しているものがほとんどです。
STPケーブルを使用している場合、シールドがノイズを吸収し帯電してしまいますが、この帯電した電気をアースへ逃がしてあげる工夫をしておかないと、その帯電した電気がノイズ源となってオーディオの音質に悪影響を及ぼすことになってしまいます。
STPケーブルを用いたネットワークの構築はなかなか難しい問題を抱えていて、STPケーブルを使う場合、それに対応したネットワーク機器と組み合わせて、閉鎖されたシールド空間を構築する必要があります。
シールドのないUTPケーブルが混ざっていたり、STPに対応していないスイッチングハブやルータが使われていたりして、どこかにシールドのほころびがあると、そこからノイズが入り込んで、中途半場に作った閉鎖空間が逆にノイズの逃げ場をなくし、悪影響を及ぼしてしまうということもあります。
私はこの問題をクリアするためにオーディオ用のネットワークを光メディアコンバータを使用することで、ホームネットワークからは電気的に隔離して、ミニマムな構成にすることによってSTPによる閉鎖空間を構築しています。
オーディオ用に使っている光メディアコンバータとスイッチングハブはバッテリで動作しているので、電源ラインのアースから落とすことが出来ていませんが、アースはプレーヤーを経由してPOA-A1HDのアースから落ちるようにしているつもりです。
ホームネットワークとの隔離がされる前は、もろにホームネットワークからのノイズの影響を受けていて音が濁っていました(というのは隔離してみて分かったことです)が、本来はネットワーク機器側からアースを落としてノイズがプレーヤー側へ入らないようにするのが理想です。
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