ケーブルの種類はザックリ3種類
ケーブルの種類で初心者が覚えておきたいのはだいたい以下の3種類です。
- シングルモードファイバー(SM)
- マルチモードファイバー(GI) 50/125
- マルチモードファイバー(GI) 62.5/125
大体この3種類を覚えておけば、適切なケーブルとコンバータの組み合わせを選択できるはずです。主に使われる光の波長と、コアに使われている材料の直径によって分類されていて、表にすると以下の通りです。
マルチモード(50/125) | マルチモード(62.5/125) | シングルモード | ||||
コア径(μm) | 50 | 62.5 | 9.2 | |||
クラッド径(μm) | 125 | |||||
波長(nm) | 850 | 1300 | 850 | 1300 | 1310 | 1550 |
伝送距離(IEEE802.3z) | 2~550m | 2~275m | 2m~(規格準拠) |
シングルモードは1種類でSMで略されます。長距離伝送に向いているもので、安価な機器へ搭載されることは少ないですが、販売されているケーブルは混在しているので、間違えて購入しないように覚えておく必要があります。
安価な光メディアコンバータは、ほとんどマルチモードのケーブルが使われGIで略されます。コア径が2種類(50μmと62.5μm)あり、光メディアコンバータによってはどちらにも対応していることがありますが、光メディアコンバータの対応しているケーブルをよく見て、ケーブルを合わせて購入する必要があります。
1芯と2芯
光ファイバーケーブルを用いた通信では、A~B間の通信をする場合Aからみた送信用(Bから見た受信用)、Aからみた受信用(Bから見た送信用)の2組(2芯)がペアとなることが前提となります。※RXはReceiver、TXはTransmitter
- A(送信:TX)→B(受信:RX)
- A(受信:RX)←B(送信:TX)
中には1本しか使わずに通信できるものがありますが、送信と受信の信号波長を別の波長を使う(WDM技術)ことで、1本(1芯)の中に2本分の通信を通しています。そのためAとBの機器の扱う信号が違った仕様の異なるものをペアで使います。
例えば、バッファローのLTR2-TX-WFC20ARとLTR2-TX-WFC20BRのように、見た目はほとんど変わりませんが、扱う波長が以下のように送信受信で入れ違いになっています。
- LTR2-TX-WFC20AR(タイプA):1,310nm/1,550nm(Tx/Rx)
- LTR2-TX-WFC20BR(タイプB):1,550nm/1,310nm(Tx/Rx)
Aタイプは送信を1,310nmの波長で、受信を1,550nmの波長で行い、Bはその逆にすることで、波長の違う2つの信号を1本の中に混ざらないように通しているわけです。光ファイバーの口が1つしかない機器はこのパターンでなので、同じものを2つ買わないよう注意が必要です。わからなかったら2芯の光メディアコンバータにしておきましょう。
仕様から必要なケーブルを読み解く
光メディアコンバータの仕様をみると、ほとんどの場合必要となる光ファイバーケーブルの仕様が分かります。例えば以前購入したHobbes – HME2-1000SX/SC550の仕様表は次のような情報が記載されています。
コメント
Hermitage様
いつも貴重な情報ありがとうございます。
この記事のご紹介を元に、正月休みの期間中に光メディアコンバーターを試してみました。lmc100と勘違いしてmmc100を購入しましたが、しっかりデータが通ってくれて助かりました。
音は、良くなりました。楽器の前後感がわかる、今まで聴こえてなかった音が聴こえる…ノイズが減る効果なのだろうと思います。
これはいい!ともう一組購入してNAS-ハブにもつなぎ楽しんでいます。
ありがとうございました。これからも貴重な体験知見をご紹介ください。よろしくお願いいたします。
dekutaさん、コメントありがとうございます。
間違って購入されてしまったようですが、無事接続できてよかったですね。お役に立てたようでうれしいです。
LANは家中に張り巡らされたアンテナのようなものなので自然とノイズを集めてしまいますが、一度光信号に変換してあげることでその影響を遮断することができます。
もっと光ファイバー接続が簡単に使える機器が出てきてオーディオ用途に普及していってくれるといいですね。