速度は遅い方が低ノイズ
ネットワーク機器は速度が速い方がデータの転送速度も速く便利ですが、速度が速くなると例外なく動作周波数は高くなっていきます。以下はLANケーブル動作周波数と速度を示したものです。
コンポーネント カテゴリ |
5 | 6 | 6A | 7 | 7A | 8.1 | 8.2 |
最大周波数 (Hz) |
100M | 250M | 500M | 600M | 1G | 2G | 2G |
最大データ速度 (イーサネット) (bit/s) |
1G | 1G | 10G | 10G | 10G | 40G /25G |
40G /25G |
STP/UTP | 両方 | 両方 | 両方 | STP | STP | STP | STP |
動作周波数が高くなる=スイッチングする回数が増えるので、どうしてもノイズ量も増えてしまいます。光メディアコンバータでも電気信号から光信号へ、光信号から電気信号へ戻すという工程をたどる以上その影響を受けます。
実際に1Gbps対応の光メディアコンバータと100Mbps対応の光メディアコンバータでは、速度が遅い方が音がよくなる傾向にあるというのが私の実感です。最近は10Gbps対応の光メディアコンバータもありますが、オーディオ用途には使いたくありません。とはいえ、最近は100Mbps対応の光メディアコンバータは新品で入手するのは難しくなりつつありますね。
SFPモジュールの質
SFPモジュールで音が変わるということをこの数か月書いてきましたが、私が最近SFPモジュールを探すときに気にしているポイントは以下のようなものです。
シングルモードとマルチモード
SFPモジュールの動作にはザックリ分けてシングルモードとマルチモードの2種類があります。シングルモードとマルチモードの違いに関しては以前書いた記事をご覧ください。
シングルモードは長波長、マルチモードは短波長の光信号が使われ、シングルモードの方が音に悪影響が少ない傾向にあるといわれています。これについてははっきりとした理由はわかりませんが、より遠くまでkm単位で伝送することを想定しているシングルモードは信号の劣化が少ないこと、使われている光信号の波長が長いことが影響していると思われます。
ですから、私は極力1000BASE-LXに対応したSFPモジュールと光メディアコンバータを選択するようにしています。速度の遅い100BASE-FXでもいいんですが、我が家ではプレーヤーも光メディアコンバータも対応していないので使えません。SFPモジュールも安価に手に入るのはマルチモードのものばかりなので、少々コストは上がりますが、オーディオ機器の価格に比べれば微々たるものです。
そもそもSFPモジュールなんてものがなければ、SFPモジュールの音質を気にする必要もなくなるわけですから、一体型の光メディアコンバータを使えばいいんですが、安い光メディアコンバータはSFPモジュール型の方が多いんですよね。
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