Roonサーバーはパソコン
Roonは音源にはFLACはもちろんタグなしWAVやDSDファイルでも、タグの情報に依存せずに、それぞれの音源の演奏者や楽曲、収録に関する情報を表示し、NASによる音源管理の枠を大きく超えたユーザーエクスペリエンスを提供するアプリケーション群で、Roon NucleusシリーズはRoon OSを搭載した専用サーバーです。
Roonは一般的には対応したプレーヤーとコントローラとなるパソコンやタブレット端末、そしてサーバーとなる端末が必要となりますが、サーバーは非力な端末では情報処理をすることができません。
いわゆるQNAPのようなNASでも、比較的処理能力の高い機種しかRoonサーバーを扱えず、事実上パソコンをサーバーとして運用する必要があり、Roon NucleusシリーズはそのCPUなどを見ても完全にパソコンといっていいレベルだと思います。
Nucleus | Nucleus+ | |
CPU | Intel Core i3 | Intel Core i7 |
Memory | 4GB | 8GB |
Boot Disk | 64GB | 64GB |
価格(税別) | 248,000円 | 398,000円 |
筐体がどの程度オーディオ向けにカスタマイズされているか知りませんが、Roon OSをインストールする知識があれば、価格的にも自分で作った方が明らかに安価に作れるでしょうね。
ネットワークオーディオに関しては、個人的にはあまりハイパワーを必要とする機器は、ノイズ源となると考えているので、Roon Nucleus+のような端末を設置するのには抵抗を感じていて我が家には導入されていません。アプリが有料というのも抵抗を感じるポイントです。
Roonのようなアプリケーションがもたらす利便性や体験は、今後のネットワーク再生におけるある種の主流になってほしいものではありますが、音質的なデメリットが大きいのではないかという懸念を抱えています。
ESS-P1S1によるバッテリ駆動にアイソレーション・トランスを入れた電源環境から繰り出されるハイエンドシステムの音なら、DELAとRoonの比較には申し分ないでしょう。
試聴環境
試聴システムは前回に引き続き以下の通りです。
- フロントスピーカー:B&W 802D3(Pair)
- プリアンプ兼ネットワークオーディオプレーヤー:LINN KLIMAX DSM/2
- モノラルパワーアンプ:LINN KLIMAX SOLO/d× 2
- NAS:DELA N1ZH
- NAS:QNAP HS-251+
- スイッチングハブ:日本テレガートナー M12 GOLD SWITCH
- サーバー:Roon Nucleus+
電源環境は、ESS-P1S1単体で全システムを稼動させた状態と、ESS-P1S1にIP-2000とTX-2600Zを追加して、全システムを駆動させた状態の2種類でDELAとRoonを聞き比べました。
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