FLACよりWAVの方が音質が良いわけではない



議論されるべきはファイルフォーマットではない

ファイルフォーマットを比べて音質の差をつけたがる傾向が見られますが、それは問題意識がずれていると私は考えています。WAVファイルとFLACファイルの間で再生品質に差が出ると言うことは本来あっていいことではありません。

先の画像の比較でもお分かりいただけると思いますが、適切に処理されれば無圧縮ファイルと可逆圧縮ファイルの再生では最終段では同じ処理になるはずなので、再生と言う結果には差は生まれないはずです。

ジッターが増えるとかノイズが多いとか、それはファイルフォーマットのせいではなく、再生するソフトやプレーヤー側の環境、処理、経路の問題でファイルには罪はありません。

ネットワークオーディオ PCオーディオ ファイルフォーマット 音質差 FLAC WAV JPLAY

オーディオプレーヤーにおいても、WAVファイルでもFLACファイルでも音質の差が分からないプレーヤーもあると思います。これはつまりWAVファイルでもFLACファイルでも同等の処理がされていると言うことで、むしろ賞賛されるべきはファイルフォーマットを選ばずに高音質に再生できるプレーヤーの方でしょう。(両方とも同等に音が悪いと言うのは評価に値しません。)

議論されるべきは、そして目指すべきは、WAVファイルが高音質で再生できるプレーヤーではなく、ファイルフォーマットを選ばずに、タグ情報の有無に左右されず、音源として同じ情報量のファイルを同等の音質で高音質に再生できるようにするソフトやプレーヤーを開発することです。

FLACファイルはWAVファイルと同等の情報量を持ち、構造的にデータ構造がエラーに強く、高速なデコードが可能で、何よりWAVにはないタグの情報管理の汎用性に加え、データ量を4~6割程度に圧縮することが出来る優秀なファイルフォーマットです。決してWAVファイルに劣ると言うことはありません。オーディオとしては同等、全体としては進化したものであり、優れているといって良いでしょう。

タグを汎用的に管理できないWAV再生にこだわるのは個人の自由ですし、特化したソフト開発もマニアックに楽しむには面白いと思いますが、業界としては汎用性を失う方向へ進んではいけません。同一の思想の元に作られたどのプレーヤーでも同じように楽しむことが出来るというのが重要です。

最後に一言

私は「JPLAY」については否定する気持ちは一切ありません。

ただファイルフォーマットの優劣をつけたがる人にこのプレーヤーを使っている方が多い印象を受けるため、WAVファイル再生で音の良いプレーヤーの代表例として表記しました。多くの人に評価される優秀なソフトであることは皆さんが良くご存知でしょう。

レコード再生、CD/SACD再生、ネットワーク再生、PC再生のどれを好んで楽しむかと言うのと同じように、私は汎用性の高いFLACファイルで再生することを主としているので、WAVファイルの再生に特化し、FLACファイルの再生と音質差がある「JPLAY」は選択肢に入りません。私の実現したいことに沿わないから使わないというだけで、それこそ正に「好みの問題」です。

FLACファイルは圧縮しているから音が悪いと決め付けないで、ファイルフォーマットの音質の優劣ではなく、プレーヤーの再生品質の方へ目を向けてFLACファイルを生かすプレーヤーを作っていただきたいですね。それがオーディオと言う趣味の裾野を広げるためには必要です。

(2017/5/6追記)

最近「JPLAY」はサーバ側のトランスコーダの設定などを見直したようでFLACの音質も向上しているようですね。課題が挙がるとすぐに改善できるのは素晴らしいことだと思います。

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Her-
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コメント

  1. おいけ より:

    Herさん、こんにちは。

    某コミュでかなり話題になってますがあえて静観の立場を取ってましたが、ここではいいでしょう(笑)

    本当にHerさんの仰る通りです!
    SACDに置き換えると、シングルレイヤーだったら最高の音質で鳴るけどハイブリッドだとダメみたいな感じなんでしょうか?
    それを最高のプレイヤーと言われてもピンと来ないのは私だけではないはずです。

    もっとも、ジャズはこのレコードプレーヤー、クラシックはあのレコードプレーヤーで再生みたいな事をやられてる方も多数いらっしゃるのも現実な訳で(*_*)昔っからオーディオでこの手の話題はツキモノなのかも知れませんねぇ。

    色んな可能性があるにも関わらずこうでないとダメ!としちゃう方が勿体無いな〜と感じてしまうのです。
    私的にはネットワークプレーヤーは利便性も含めて良い所だと思ってますので、タグなしは有り得ません(°▽°)

    • Hermitage Hermitage より:

      おいけさん、コメントありがとうございます。
      私もこの記事は場が荒れる気がするので某コミュには載せません…。
      シングルレイヤー、ハイブリッドSACDの差でも同じですね。情報としては同等のものが収録されていても、何かしらの条件でそこに差が生まれてしまうというのは、現実としてあるわけですが、それをメディア側のせいにするのは簡単ですが、それに抗っていいソフトやプレーヤーを作って欲しいなと思います。

  2. 変なおじさん より:

    生意気な事は言わない方が良いよ!どのレベルのシステムをお使いですか?10万20万ですか?100万200万ですか?そこを言ってからコメしましょう!

    • Hermitage Hermitage より:

      変なおじさんさん、コメントありがとうございます。
      生意気ですか、ご忠告ありがとうございます。
      システムの価格について自慢する気はありませんので、
      メニューの「主要システム変遷」から勝手にご推測ください。

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