コンセプト賞:Dynamic Plug Damper System
2月にお借りしたOIKLANケーブル、こちらも導入したのはそのエッセンスの一部、Dynamic Plug Damper System(DPDS)の部分だけではありましたが、発想の勝利というか、わずかな素材と工夫でLANケーブルの弱点が接点にあるということを浮き彫りにするDPDSがコンセプト賞となります。
標準的な「OIKLAN LAN8D-赤DPDS」とDPDS非搭載の「OIKLAN LAN8D-赤」の2本をお借りして、DPDSの搭載の有無で比較をしてみると、このゲル1つで驚くほど音が変わったんです。
DPDSがなかったときはそれぞれのエッセンスが、ぼんやりと感じていたものが、DPDSを搭載したとたんに鮮度が高まって、空間全体が柔らかくリヴァーヴ感に満たされて、解像度が高まり音のエッジがクッキリとした印象に代わり、ボーカルの息づかいに熱量を感じ、生っぽさが出てくるんですよね。
LANケーブル全体としての完成度はまだ伸びしろがあると感じましたが、DPDSの有無でこれだけ違うのは個人的にはかなり驚きましたし、その後このコンセプトを私の環境でも採用して、オーディオ機器から壁コンセント、ルータ、LANターミネータに至るまで採用したくらいです。
総括
2019年から、新しいコンセプトの製品が出てきているように感じますが、例えばマグネットを応用して効率的な伝送を行う出川式MDユニットを搭載したACOUSTIC REVIVEやマグネチックウェイブガイドを販売しているHigh Fidelity Cablesの製品には、マグネットを採用した製品を続々と出していて、非磁性体が良しとされるオーディオアクセサリにマグネットを使う製品は少なかったと思いますが今流行りのアクセサリの1つでしょう。
ノイズポンプの別称がついたGroundARAYは既存の技術の応用ではありますが、ギスギスしたりスポイルされたりする、音痩せする印象を受けることが多いノイズフィルタ系のアクセサリとは異なり、重心が低く力強い音が出てくる印象を受けるのは珍しいですね。
番外編で上げたOIKLANケーブルのDPDSも、USB端子ではSAECが近いコンセプトのアクセサリを出していますが、従来のLANケーブル系のオーディオアクセサリにはなかったコンセプトです。プラグの形状が各社違うため全てのケーブルに画一的な対応が難しい手法ですから、大手メーカーには難しいガレージメーカーならではの製品です。
金賞としたリアリティエンハンサー4種は、従来のショートピンなどの入出力端子へ装着するアクセサリとしては、効果を発揮した時の変化が大きく、従来の製品とは一線を画しています。うまく適合すると大幅に奥行きのある立体的な音場を形成するのに驚きます。
そうした新しいエッセンスを取り込んだオーディオアクセサリが続々と出てきて、常識が変わっていくような時代の変化を感じる2020年上半期でした。
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