電源ケーブルの単線化(5)Maranatz AV8802AとAcoustic Revive POWER REFERENCE-TripleC

映像は、一段と明るくなっているように感じられます。本体の電源ケーブルを変更したときほどの変化ではありませんが、ピークが明るくコントラスト感が向上し、例えばバズドロイドというロボットが飛行機に取り付いて、手についたドリルで穴をあけるシーンにおいて、そのスパーク(火花)がとてもまぶしく感じられます。

音声については、音の厚みが格段に上がります。バズドロイドの機械的なカシャカシャとした動作音など、より細かい音まで表現されて、関節の動きなどの音がより複雑に動いているような印象を受けますし、以前は聞こえなかった一部のビームの飛び交う音も聞き取れるようになっています。

感想～ゲーム Playstation4 Pro～

最後にゲーム機による映像と音の確認をしてみます。映画などの素材とは違いゲームには自分で視点を変更できる利点があり、映像の視点移動などをゆっくり動かしたり、素早く動かしたり、自分でコントロールできますし、音の移動を確認するのに便利です。

ゲーム機は今回の単線化の影響は受けていませんし、頻繁にプレイしているので変化も感じ取りやすいというメリットもあります。

試聴ソフト

試聴に使うソフトは、私が日常的にプレイしているファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーターです。

ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーターコレクターズエディション【Amazon.co.jp限定】 PS4専用テーマ配信

スクウェア・エニックス(SQUARE ENIX)

映像は明るくなったことで、発色が鮮やかになりますし、コントラスト感が向上することによって、光の表現がきらびやかになったような印象で、遠景へのピントが気持ち悪いくらいピシッと合います。

音はとにかく重厚の一言。がっちりとした骨太な低音が膨らむことなく、畳み掛けるように攻め立ててくる一方で、海や川の水のさざめき、風のそよぐ音が細やかに耳を撫でて、広い空間表と重厚な音がスケール感に富んだ音場を形成します。

全体として

映像は明るくピークが伸びることでコントラスト感の向上が感じられますし、音にはしっかりとした骨格をを感じさせるしっかりした音と、広く繊細な空間表現が感じられ、電源ケーブルの伝送効率が向上したことで、AVプリアンプの出力が安定し、より繊細な音が浮き出し、力感のある音、力強い映像を作り出しているように感じられます。

ノイズの少ない安定した電力を供給することによって、機器の持っているパフォーマンスを100%により近い状態まで引き出すのが、電源ケーブルには重要な要素だなと感じさせてくれる試聴になりました。

POWER REFERENCE-TripleC(STANDARD仕様)には、それができるケーブルだと思いますし、これまでのところAudioQuest NRG-5から変更してみて、基幹ケーブルとして申し分ない性能ですし、音調にも問題はありません。