ポテンシャルの開放
普段記事を執筆しながら音楽を聴く環境として、デスクトップオーディオ環境を再構築しようと、すでに所有している富士通テン Eclipse TD307WHの相棒となるフルサイズより小さいデジタルアンプを求めて、Marantz M-CR611をお借りしています。

あまり手を加えずに極力素の状態で試聴してみた感想は、音の広がりに優れ、音場感に優れたオールインワンシステムであるという印象を持ちます。前回は電源ケーブルをオヤイデ電気 d+ Power Cable C7(1.2m)に交換して試聴するところまで書きました。
ネットワーク周辺アクセサリの改善による伸びしろ
今回はネットワーク経由の再生の音質に重要な、ネットワーク周辺アクセサリに手を入れてM-CR611のポテンシャル、伸びしろを確認してみたいと思います。DENON DRA-100の印象と比較確認をするために、基本的にはDRA-100に試したときと同じ手順を踏みます。

仮環境のネットワーク構成
仮環境のネットワークは一般家庭用の環境そのもので、インターネットへ接続しているルータがあり、無線LANでコントローラとなるスマートフォンSONY Xperia XZが接続され、ルータの配下に各部屋へ分配するためのスイッチングハブがあり、そこにNAS QNAP TS-119が接続されています。
各部屋へ配線されたLANケーブルにPlanex FX-08miniを接続して、M-CR611へと接続しています。
モバイルバッテリ駆動
まずはスイッチングハブのバッテリ駆動を行い、ネットワーク機器のACアダプタを排除して、電源由来のノイズを低減してみます。使用するのはTEC TMB-4Kというモバイルバッテリと、FX-08mini付属のUSB-DCケーブルです。
モバイルバッテリはどこにでも売っている、普通のもので特に音質にこだわったものではありません。
試聴システム
試聴システムは以下のとおりです。
- スピーカー:富士通テン Eclipse TD307WH
- プリメインアンプ兼ネットワークオーディプレーヤー:Marantz M-CR611
- NAS:QNAP TS-119
- スイッチングハブ:Planex FX-08mini ※Acoustic Reviveカスタム
試聴曲
試聴曲は、以下のような曲を聴いてきます。
「Sarah Brightman – Time To Say Goodbye」
から「Time To Say Goodbye」を試聴※FLAC 44.1kHz/16bit
「Diana Krall – When I Look in Your Eyes」
から「Let’s Fall in Love」※FLAC 96kHz/24bit
「Norah Jones – Come Away With Me」
から「Come Away With Me」※FLAC 192kHz/24bit、44.1kHz/16bit
ミュージックサーバーであるQNAP TS-119からMarantz Hi-Fi Remoteを使って選曲して、試聴を行います。
きめ細かい音の粒
モバイルバッテリによる駆動に変更してみると、解像度やS/N比は一段向上し、ややキツさは残るものの、先ほどまで感じていた声が篭るような印象はさほど感じられなくなりました。音の分離感も向上し、男性の声と女性の声のハーモニーは、それぞれの声が各々主張しつつ、まとまらずに良くほぐれているのが感じられます。
DRA-100と比較してもM-CR611が持つ空間表現に優れていますが、さらに磨きがかかり空間に余裕があって、粒立ちの良い余韻が広がっていきます。リスニングポイントの後ろまで拡がるような余韻はありませんが、まだ伸び白はあるように感じられます。
さて、次はLANケーブルの交換です。
LANケーブルの交換
スイッチングハブFX-08miniとM-CR611の接続は、昔から所有している長さ40cmのCat.7 LANケーブルサンワサプライ KB-T7-004NVNです。
これを以前コストパフォーマンスの高いと感じたThe Chord Company C-stream Ethernet LANを使ってみます。

試聴曲などは、先ほどのと同じ曲で、モバイルバッテリも接続したままで、試聴してみます。
柔らかく扱いやすい
デジタルアンプのキツさを中和するまでに至りませんが、C-stream Ethernet LANに交換すると音に柔らかさと厚みが出て、温度感が少し上がった印象を受けます。解像度も申し分なく、システムの外観から受ける印象以上に音場のスケール感は大きく、手をいれてやると音場感にその手応えが素直に現れるのは扱いやすさを感じます。
ではもう少し突っ込んでネットワークのノイズを取り除いてみましょう。
光メディアコンバータによるアイソレーション
さらに家庭内LANからのノイズの影響を取り除いてみます。光メディアコンバータ SANWASUPPLY LAN-EC202Cを2台使って接続を変更します。
ネットワークレシーバーとなるM-CR611をLAN上のノイズから守るために、光メディアコンバータを使って一度光信号に変換し、再度電気信号に戻すことによって、電気的に隔離(アイソレーション)を行います。
変更前
変更後
接続しているネットワークには、多数のパソコンが同時に接続されている一般的な家庭用LAN環境なので、ノイズの影響は多分にあるだろうと推測します。
ネットワークノイズの影響を受けやすい
光メディアコンバータによるアイソレーションの結果、デジタルアンプに出やすい刺々しさは大分緩和され、DRA-100よりもネットワークノイズに大きく影響を受けている印象で、伸びしろはこちらの方が大きいですね。
音の伸びや余韻が糸を引くようで、音の分離感、残響の回り込みがリスニングポイントの横、やや後ろまで広がり、感触も大分良くなってきました。
今回の試聴を通して
電源ケーブルは手元にあったオヤイデ電気 d+ Power Cable C7(1.2m)を使いましたが、デジタルアンプのキツさを軽減するには、電源ケーブルはもっと相性の良いものを探した方がよさそうです。相性の良さそうなものが見つかればもう少し気にならなくなりそうな印象を受けます。
同じようなアプローチによってDRA-100とM-CR611のポテンシャルを開放していきましたが、たどるプロセスがまったくの逆で、DRA-100は本来持っているS/N比の高さを生かして、改善するたびに徐々に立体的な音場感が得られていきましたが、M-CR611は最初から音場感は良く、改善していくにつれて音の粒立ち、解像度が向上していくという流れでした。
M-CR611は最初から優れた音場感を醸し出してとても聞きやすく、エントリーモデルとしてとても人に勧めやすいと思います。改善していく過程も非常に素直に反応する扱いやすさも感じられるので、デスクトップオーディオのリファレンスにするのがいいかなと思いました。
DDFA搭載のDRA-100は、まだまだ大きなポテンシャルを秘めている雰囲気が感じられますが、荒削りな印象受けるので後継機に期待したいところですね。
ひとまずM-CR611を購入候補としてペンディングします。M-CR611をお借りしている間にもう1つ試しておきたいことがあるので、少々面倒な作業ではありますが、そちらに着手します。

Her-
↓↓↓関連記事はこの下にあります、引き続きお楽しみください↓↓↓













































コメント