一転緊張感のある音に
もう聴き始めた瞬間からハッとするくらい違いはわかりましたね。ぼんやりしたメリハリのない音像だったものが、突然クッキリと浮かび、映像に例えるならDVD画質がフルHD画質に変わったかのような鮮明な音像に変化しました。(まだこれから再調整する伸びしろがあると感じるので、あえて4Kという表現は使いませんが…。)
特に顕著なのは802D3の低音の質が大きく改善している点です。レスポンスが高く質の良い実の詰まった低音に変わり、それに伴い、埋もれていた中音域の輪郭、高音の伸びや切れが明瞭に浮かび上がりました。
膨張感と不安定さを感じた交換前の音とは段違いで、視界が開け、定位もハッキリして、私の知っているDiamondトゥイーターらしい硬質な高音の響きがちゃんとでていて、一安心でした。これなら今後追い込んでいけば定位もNyansさんの希望に近づいていくでしょう。
ウェルフロートらしくない
部屋は昭和の香りがする日本建築で、畳の敷かれた部屋ですが、その畳の上にフローリングカーペットが敷かれていて、人間の足で荷重をかけるとフローリングカーペットがたわむくらい軟弱な床です。写真でも沈んでいるのがなんとなくわかるでしょうか。
私ならこれだけ柔らかい床なら硬質な石や、硬い木材などのボードを使うことで、この弱点を克服しようと考えると思いますし、実際Nyansさんも昔は分厚い御影石のボードを使っておられたこともあるそうです。しかし802D3の下にはTADカラーのウェルフロートボードが敷かれています。
柔らかい床の上に、柔らかいウェルフロートボードが載り、その上に100kg近い802D3が載り、大きな力で空気を動かす、という複雑な組み合わせが悪い相乗効果を生み出し、ユニットだけではなくスピーカー自体を揺らしてしまい交換前のような輪郭のハッキリしない音になっていたのではないかと思います。そうまるでデコボコ道を走る自転車の上で話しているような…。
これまでよりも大幅に剛性が高まったフルコン仕様のウェルフロートボードに置き換わったことで、軟弱な床の上の影響とウェルフロートボードの柔らかさが相乗効果でブレブレの音にしてしまっていたのが、足場が安定したことによってスピーカー本来のレスポンスの高さを取り戻したといったところでしょう。
これでもまだフルコンメカが馴染むまでは1ヶ月以上かかるそうで、これからまた高音の伸びなどが改善されていくと聞いていますが、交換直後でも変化は顕著ですね。
私自身もウェルフロートボードには、スピーカーの本来の響きではなくなってしまうような印象と、力強い音を出すことが難しいアイテムであるとは思っていましたが、このフルコンメカ仕様ウェルフロートボードは、その弱点をかなり押さえ込んでいるものだということが、今回の交換作業と前後の音の比較から感じられました。
私の体調が優れず、オフ会後の感想会を中止にしていただく配慮までしていただいたようで申し訳ありませんでしたが、Harubaruさんがいなければ、こういった変化を目の当たりにすることはなかったでしょうし、オフ会にお誘いいただき、お引き合わせいただたNyansさん、ご一緒いただいたFさん、お三方ともありがとうございました。
Her-
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