2026年ホンダF1リスタート
2026年よりF1参戦を再開しました。2021年にF1から撤退しその後もレッドブルとレーシングブルズへのパワーユニットの提供はHRCを通じて行われていたので、実質的には参戦していたのですが、提供先をアストンマーティンへと変更し2026年から再参戦となりました。
参戦にあたりパートナーとなるチームが変更したこと、再参戦が決まるまでの間の開発が停止して準備が遅れたこと、パワーユニットの規程を作る側に入れなかったこともあり、不利を被ることも多く、第五期のスタートは開発不足によるパフォーマンス不足や、車体振動問題などで大きく出遅れることになりました。
サマーブレイク明け
2026年7月26日のハンガリーGPを最後にF1はサマーブレイクに入っており、ホンダやアストンマーティンもサマーブレイクのタイミングで挽回を図りました。初期の車体のアップデートを停止し、車体へ大きく変更を加えるアップデートをハンガリーGPで投入。パフォーマンス向上を行ったパワーユニットをサマーブレイク明けのオランダGPで投入することになりました。
このサマーブレイク明けに行われるオランダGPに向けてホンダは東京虎ノ門ヒルズ「Powered by Honda -Phase2 Begins-」でF1マシンを展示イベントを開催しましたので、私も展示を見に行くことにしました。
- 開催期間: 2026年8月19日〜8月26日(終電まで)
- 会場: 虎ノ門ヒルズ ステーションアトリウム
- 展示内容:Aston Martin Aramco Formula One Team “AMR26”(2026)/Honda RA272(1965)
このタイミングで2026年からレッドブルに昇格したアイザック・ハジャーの負傷に伴って、リザーブドライバーとして帯同していた角田祐毅が弟チームのレーシングブルズからオランダGP(2026年8月21日~23日)への参戦が決まったことも大きな話題となった。※リアム・ローソンがレーシングブルズからレッドブルに一時昇格、レーシングブルズの空席に角田祐毅が一時昇格
Aston Martin Aramco Formula One Team “AMR26”(2026)
まずは最新のアストンマーティン・ホンダにマシンから見ていきましょう。F1の鬼才エイドリアン・ニューエイがデザインしたマシンといわれています。実際は関わっている人がたくさんいると思いますので、彼一人で作ったわけではないと思います。
スペック
| シャシー | カーボンファイバー複合材モノコック構造。Zylon製レギュレーション適合サイド・アンチイントルージョンパネルを装備 |
| サスペンション | アルミニウム製アップライト/カーボンファイバー複合材製ウィッシュボーン/トラックロッド/プッシュロッド/シャシー内側搭載トーションスプリング/ダンパー/アンチロールバー一体アセンブリー |
| ホイール | BBS製 |
| タイヤ | ピレリ P Zero |
| クラッチ | AP Racing製 |
| ブレーキシステム | Brembo製ブレーキキャリパー/社内設計ブレーキ・バイ・ワイヤー(BBW)システム/ Carbon Industrie製カーボンファイバーディスクおよびパッド |
| エレクトロニクス | McLaren Applied製 TAG シングルECU/社内設計電装ハーネス |
| ホイールベース | 最大 3,400mm |
| 全幅 | 最大 1,900mm |
| 車両重量 | FIA規定による最低車両重量 768kg(ドライバー含む、燃料除く)/重量配分は前後 44.5~46.0% |
| エンジン/PUサプライヤー | Honda |
昨年までのマシンに比べるとやや細く見えますね。この展示品はいわゆるショーカーで、実走しているマシンとは別物だと思いますが、私のような素人でも基本的な空気の流れは見えそうです。
フロントウィングは中央が下がって外に向かって上がっていき、できるだけ多くの空気をフロア下に導いている様子が見えます。外側が少し下がっているのは一部をブレーキダクトへ導いていると思われます。
外端は外にはね上げているように見えますね。タイヤがむき出しのフォーミュラカーはタイヤが空気の流れを乱す抵抗になるので、タイヤにぶつかる空気をフロントウィングで上へ跳ね上げ、端のプレートで外に跳ね飛ばすのでしょう。
フロア下に入らなかった空気はサスペンションの間を抜けてフロアボードの上へと流れていきます。サスペンションも形状もウィング形状に整形されていて、整流効果を持たせてできるだけ空気の流れを阻害しないように配置することで、スムーズな気流をフロアボードの上へ流しています。
フロアボードの上に導かれた空気は、サイドポットの下へと流れるようにサイドに整流フィンがついていて後ろへ空気が流れていきます。
サイドポット下のフロアボードの上に流れた空気が車体に沿って後ろへが流れていきますが、サイドポットに沿って流れていく空気は後方へ、後輪タイヤに向かっていく空気はぶつかる直前で外へ落として、空気の渦を作ってフロア下の空気をシールして外に逃がさないようにしているようです。これによってフロア下の空気が横に漏れずに後ろへ流れていきます。
フロア上を流れた空気は最後の後輪のウィング形状に整形されたサスペンションの間を通り、パワーユニットから出た熱い排気が合流し跳ね上がったフロアボードによって空気を上にはね上げます。
このフロア上部の空気はサイドポッド上下で遠回りした結果、フロア下をまっすぐ飛んできた空気より流速が速く、暖かい空気と跳ね上げられたディフューザーの効果と共に、フロア下の空気を勢いよく引き抜くことになり、フロア下空気が減圧されマシンを下へ押し付けます。
フロア下から作られたダウンフォースにリアウィングの抵抗が合算されて、コーナーでも強くマシンを地面に押し付けてより速いスピードで旋回していくことができますし、ストレートでは中央にあるアクチュエーターを使ってウィングを寝かせて空気抵抗を減らしています。
現代F1はドライバーを事故から頭部を守るためHALOと呼ばれるフレームが搭載されていて、コクピットが見えにくいですね。
ステアリングには多くのスイッチやディスプレイパネルが設置されていて、バッテリの状態などのステータスが表示されるようです。シフトレバーはステアリング裏側に左右のパドルシフトとして一体化しています。
Honda RA272(1965)
私も実物を見たのは初めてで、個人的にはこちらを見に行きました。ホンダがF1に参戦した第一期にRA271に続いて作られた自社製のF1マシンで、1965年にホンダ史上初優勝を飾ったマシンです。
シャシースペック
| 型番 | Honda RA272 |
| 車体構造 | アルミニウムモノコック/アルミボディ |
| 全長×全幅×全高 | 未発表 |
| ホイールベース | 2300mm |
| トレッド(前/後) | 1350/1370mm |
| サスペンション(前後とも) | ダブルウイッシュボーン |
| タイヤ | グッドイヤー |
| 燃料タンク | 180L |
| トランスミッション | Honda製6速MT |
| 車体重量 | 498kg |
エンジンスペック
| 型式 | Honda RA272E |
| 形式 | 水冷横置き60度V型12気筒DOHC48バルブ |
| 排気量 | 1495cc |
| 最大出力 | 230hp |
| 最高回転数 | 12000rpm |
| 重量 | 215kg(ギヤボックス含む) |
現在のような複雑な空力摂家ではなく、筒形のボディにタイヤがついたシンプルな形状です。
フロントノーズにはフロントウィングはなく先端に吸気口があります。
現代のマシンよりもサスペンションの空力的要素は少ないシンプルな形状です。
今のマシンはメカ部分はカバーで覆われていてあまり見えませんが、メカメカしさがよく見えます。
タイヤはダンロップ製です。現代F1のような表面はフラットではなく、溝の彫られたタイヤになっています。
エキゾーストパイプがリアカウルを避ける形で後方に長く伸びて空気抵抗を低減できるように工夫されていると思われます。
後方から除くとPUやサスペンションの様子がよく見えます。こういうメカメカしい姿は近年のF1ではカバーを外さないと見えませんがカッコいいですね。
コクピットは前からの風よけとなるバイザーがあるだけでシンプルで、前から重量のあるものが飛んで来たら頭にぶつかりそうですし、転倒してひっくり返ってしまうとマシンから出るのが難しそうです。
ステアリングはシンプルで、計器類はステアリング裏に配置されています。ギアを変えるシフトレバーは映っていませんが右サイドにあります。
アンケートに回答すると非売品のシール
会場内のスタッフの方が持っているQRコードを読み取るとアクセスできる、アンケートに答えると非売品のステッカーをもらえました。
F1層拡大に向けて虎ノ門ヒルズの展示はプラスになりそう
以前F1マシンの展示は本田技研工業の青山本社で行われていましたが、現在は本社は八重洲へ移り、青山本社ビルは解体中。当時は訪れる客層は主に中年男性で、少数の女性が男性に連れてこられているという雰囲気がありました。

角田祐毅参戦の話題性もありましたし、東京虎ノ門ヒルズという開催場所と夏休みという時期もあって、展示に立ち寄る方々は様々で、ビジネスカジュアルの会社員、虎ノ門ヒルズに遊びに来た家族連れやカップル、カフェから眺めている方、たまたま立ち寄った方々など、老若男女様々な方々がマシンを眺め写真を撮影している方も多かったので、F1マシンを撮影するのも大変でしたね。
近年Netflixなどのドキュメントの配信もあってアメリカを起点にしてF1人気が拡大しており、F1に流入するマネーやファンも大きく増えているようです。日本ではF1の人気はセナの頃から下がり続けてきましたが、こういったイベントを人の集まりやすい場所で開催することでファン拡大にも寄与しそうな気がします。
オランダGPに緊急参戦となった角田はあと一歩で入賞を逃してしまい残念でしたが、大きく操作方法も変わったマシンに初めて乗って、入賞目前まで適応して見せたのは来年以降のシート獲得に向けて大きな一歩になるでしょう。来年以降も日本人ドライバーを応援できる環境が整うことを願います。
Her-
↓↓↓関連記事はこの下にあります、引き続きお楽しみください↓↓↓





























コメント