デザイン面 注目のポイント
有機ELテレビのデザイン面での重要なポイントは、従来の液晶テレビやプラズマテレビでは実現できなかった絵画を壁に張るかのような薄さですが、パネル自体は薄くても、それをコントロールする基板や各端子、スピーカーユニットなどがその薄さを生かす上で足を引っ張ってしまい、デザインが難しいと言う面があります。
またテレビは他の機器との接続を前提にした製品であるが故に配線の収納についても常に気にしなくてはいけないポイントになっています。製品写真はカッコよく見せるために省いてしまってみえないので実際の設置環境で確認する必要があります。
強い存在感を放つ有機ELパネルですが、プレミアムな製品としてその強い存在を生かすには、パネルの薄さを生かしたデザイン、無理なく隠す配線処理、設置したときの美しさと機能性という両面をうまくバランスをとることができるのかが重要なポイントです。
音質とデザイン
液晶テレビが市販されるようになり、いまや当たり前となった薄型テレビという製品は常に2つの問題を抱えています。
- 大画面の迫力に負けない音の実現
- 良い音と薄型を生かしたデザインの両立
薄型テレビの利点の1つは、省スペースでありながら迫力ある大画面を実現できることにあります。そして、薄く軽くできる液晶や有機ELパネルを生かしたデザインは、より薄く、より軽く、よりスマートでかっこよいものを求めて、常に余計なものを省く方向へ進んでいきます。
しかしどんなに大きな画面で映画やスポーツなどを視聴できたとしても、大迫力の画面に対して、それに負けない高音質で迫力のある音がないと、その魅力は半減してしまいます。映画館に行って情けない音しかでてこなかったら興醒めでしょう?
そこでスピーカーの音質も良くしようと考えるわけですが、高音部から低音部まで良い音質を実現するには、スピーカーを収める筐体は大きく、スピーカーのユニットも径の大きいものを搭載したいというのが実情ですが、薄く軽くしたいというデザインの方向性と、大きくしたいというスピーカー側の要求は常に相反する関係にあります。
一般的にスピーカーのユニットが小さいと低音は出ません。これは物理的に決まっていることです。そして写真のとおりテレビについているスピーカーはどれも径の小さいものです。
この中低音の不足を背面や別ユニットとして搭載したサブウーファーで補うというのは最近の薄型テレビのトレンドですが、そうすると綺麗な高音と、迫力ある重低音があるので一見いや一聴して、いい音のように聞こえます。でも実際には中低音域が薄くなって何か物足りない音になり、映画などを見ていてもつまらなくなります。
薄型化と迫力のある音は両立が難しいのが実情です。
薄型テレビに本格的なスピーカーは必要か?
個人的には、これだけの高額なテレビに余計な投資をして迫力に欠けるスピーカーを搭載する意味があるのか?と言う疑問は常にあります。
音にこだわる人は最初から薄型テレビのスピーカーはアテにしていませんし、むしろ高画質なディスプレイであることに徹して、テレビ自体は価格を抑え、ワイヤレスで接続できるサラウンドバーやホームシアターセットを提案する方向へ進んだ方がいいのではないかと思うのですが、設置の条件などが難しくなるので、そう簡単にはいかないようです。
今回、有機ELテレビにプレミアムな仕様として、Technicsブランドのスピーカーを搭載することにしたPanasonicですが、個人的にはどう考えてもいい音にはなりえない条件でTechnicsの名を冠することは逆に「Technicsってこんなものか…」と思われてしまって、Technicsというブランドに傷がついてしまうのではないかという懸念を持っています。
さてTH-65EZ1000はどんな音なのでしょうか…?
※画像の一部はPanasonic公式HP(http://www.panasonic.com/)より引用
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