AVプリアンプ Marantz AV8805を試聴レビュー~AVAC国内先行イベントフェア~



レビュー:AV8802AとAV8805の直接比較

今回映像についてのアピールは無く、音質面のアピールに終始していたので、映像には触れませんが、直接同じ条件で比較した印象について、率直に言って大きく向上しています。

AV8802Aと比較するとAV8805は、一聴しただけで低音の力強さがまるで違いました。量感もしっかりとしていながら、鋭く貫通するような解像度の高い低音が音場を包み込みます。

また音場自体もAV8802Aではどこか窮屈に感じられた部屋の壁の影響を感じなくなり、もっと広い部屋で聞いているような、音場の展開がとても広く、定位が1枚、いや2枚外側に広がり、雨音や水の流れる音がより鮮明に粒立ちよく聞こえます。

レビュー:AV8805単体での試聴

ここからはAV8805単体の試聴となりましたが、特に記述の無いものはすべてDirect出力を行い、DSPによる音場調整が行われていないストレートな音でデモが進みました。

Dolby Atmos DEMO DiscからUnbloken

Dolby Atmos DEMO DiscからUnblokenから、飛行機連隊が空中で銃撃戦を繰り広げるシーンでしたが、機関銃の弾丸が飛行機の鉄板にぶち当たる重く硬質な金属音がとても重く、衝撃を感じる音になっています。重低音の切れのよさが爆発音などにもよく出ていて、とにかくズドンと重いのにキレがいい。

ブレードランナー 2049(UHDBD) Chapter1、15

ブレードランナー2049は非常にトップスピーカーをよく使った音の演出が多い印象ですが、冒頭の低音は、腹に響くような重さと貫通力を備えた量感のある低音で迫力十分。終盤の女性の声が響くシーンは、解像度が高く、S/N比の高さが空間表現に余裕を生み、頭上から響く音の定位や、スピーカー自体の存在はあまり感じられません。

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(UHDBD):Chapter1

最新のホラーソフトですが、真っ暗な倉庫へ子供が階段を下りていくシーンは、暗闇の闇に漂う気配が伝わってくるような、S/N比の高さからくる低ノイズな静寂感がよく出ていました。

豪雨の中のシーンで、無数の雨粒が道路に叩きつけられる激しさから、雨粒の多さが伝わりますし、走っていく子供の足音と雨粒が叩きつけられる音の区別もくっきりしていました。解像度の高さをよく表していたと思います。

君の名は(UHDBD):最後のシーン(須賀神社の階段)

このシーンはDolby TrueHD 5.1chDirectで出力、DTS Neural:Xで出力、Dolby Surroundで出力と3種類、ミックスを変えて聞かせていただきました。

主役2人が交わす会話にエンディング曲がかぶるような最後のシーンでしたが、初めに聞いたDirectの音は、主役の声とエンディング曲が聞こえるくらいで、わずかに鳥のさえずりが環境音として聞こえる程度です。

DTS Neural:Xでミックスをかけると、声がわずかに上に定位して輪郭が柔らかく、鳥のさえずりに加えて風が流れているような環境音が明確に聞こえてきます。

Dolby Surroundに変えると、DTS Neural:Xほど環境音が耳には入らず、もっと声にフォーカスが移り、声が直接的に聞こえます。解説でもおっしゃってましたが、DirectDTS Neural:Xの間くらいの按配という感じです。

私も自宅で同様の音質傾向の違いを聞いたことはありますが、S/N比の高いシステムになると、傾向の違いも明瞭に出ますね。個人的にはDolby Surroundくらいの演出感がいいかなと思いますが。

グレートウォール(UHDBD):Chapter 3

怪物、「饕餮(とうてつ)」を万里の長城で迎え撃つシーンでしたが、画面を怪物と甲冑を着た兵士たちが埋め尽くすほどの大迫力の戦闘シーンでしたが、兵士を鼓舞するように叩かれる大太鼓の腹に響く低音と、甲冑を着た兵士たちが一斉に歩く足音や怪物たちが押し寄せる地響きのような低音の唸りが、低音が充満していながら、人の声など他の音を掻き消さずに広い音場を展開している点はすごくよかったと思います。

いろいろな環境で聞く機会はありますが、大抵低音を膨張させすぎて他の音が埋もれていることが多く、こういう解像度の高い低音をレスポンス良く響かせるのは、ピュアオーディオでもなかなか実現できていない人が多いと私は思います。



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