簡易測定数値には表れない?
今回、測定器としてPower Plant Premierを使って電圧と歪み率を比較してみましたが、基本的には電圧は102Vと差異がなく、歪み率も2.1~2.4%THDと家庭用分電盤から供給されている電源と、オーディオ専用電源との間に相関関係や優位といえるほどの差はありませんでした。
もちろんもっと精度の高い測定器を使えば、例えば電圧の安定度(揺らぎ)の差異だったり、波形の歪みか他の違い(波形の山の形の違いや棘の有無など)が詳しくみられるのかもしれませんが、簡易的な測定ではその差異をハッキリと目にすることはできません。
今回はマイ電柱ではなく、幹線分岐による家庭用分電盤とオーディオ専用分電盤の分岐という形でしたから、供給されている柱上トランスは全く同じです。柱上トランスから引き込んでくる時点ですでに波形が歪んでいれば、幹線分岐をしたからと言って歪み率が改善するわけではありません。
幹線分岐をしても歪み率が改善しないということは、柱上トランスから供給される時点で歪んでいる、もしくは東京電力などから供給されている電力の波形が、伝送過程で歪んでいる可能性も考えられますので、例えマイ電柱を立てても歪み率に関しては改善しないかもしれませんね。
幹線分岐のメリットは大きい
幹線分岐をするというのは、河川に例えれば、より上流の綺麗で豊富な水を引いてくることに相当しますので、オーディオ専用電源は、家庭用分電盤で使われている機器の電源のON/OFFなどによる電圧変動の影響を受けにくくなるのは間違いありません。
またシアタールームには調光機能を備えた電灯が使われていますが、サイリスタのように波形を大きく変化させてしまう電気機器の影響を受けなくなるだけでも、安定した電圧供給には間違いなく貢献するでしょう。
安全ブレーカー1つを独占していた今までのオーディオ専用電源は、いわば専用の水路を独占しているようなものですが、幹線分岐はもっと太い川から安定した直接水を供給できるわけですから、システムからの出音の力感に大きな影響与えるはずです。
実際の出音のインプレッションについては、後日また書くつもりですが、実際聞いてみると幹線分岐によって電力供給されたシステムの音は、アンプのグレードが1つ2つ変わるくらいのインパクトがありますよ。
さて次はGreenwave EMI Broadband Meterによる計測をして、相(赤相と黒相)を分けたオーディオルームとシアタールームの相互の影響を見てみたいと思っています。
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