Acoustic Revive RTP-6 absolute
FURUTECH NCFシリーズの電源プラグFI-50M NCF(R)/FI-50 NCF(R)を使ってみて、そのスポットライトを浴びて浮き立つような音に驚き、同じくNCFを採用した壁コンセントにも強く興味をそそられ、廉価版のYTP-6R(非NCF)と合わせてお借りしてありました。

前回はYTP-6Rを試聴してみましたが、価格のわりに電力の伝送効率の高さと、ノイズ感の低さを感じることができるコストパフォーマンスの高い電源タップであるという印象を持ちました。

しかし私がこれまで使ってきたChikuma Complete-4 IIと細かい点を比べると交換したいと思うような優位性は感じられませんでした。ただ廉価版でこのレベルならフラグシップのRTP-6 absoluteならどうだろうか?愛用しているComplete-4 IIに愛着のある私としてはやや不安を覚えるYTP-6Rの性能でした。
RTP-6 absoluteの特徴
前回の記事でも書きましたが、RTP-6 absoluteには以下のような特徴があります。
- 電極素材に圧倒的な導通特性を誇る純銅素材を採用!
- インレットにもFURUTECHとの共同開発品を採用
- 航空グレードアルミ合金削り出しボディ
- 電源ノイズを完全非接触に除去し、静電気発生も防止
- PC-TripleC導体(楕円単線)を内部配線に採用
純銅の電極に、銀メッキ下地、表面には銀+ロジウムメッキとなっていて、コンセントボディにはNCFを採用し、インレットにも-196℃の超低温処理を施した銀+ロジウムメッキ純銅の電極、伝送劣化に繋がる無ハンダネジ留め式でボディ素材も静電気の発生を防ぐNCFを採用しています。
航空グレードアルミ合金のブロックを削り出しにすることで、重量による制振性と、外部からのノイズを遮断し、脚部には黄銅削り出し特殊制振材(fo.Q)を組合せて制振性能を高めています。
グリーンカーボランダムとトルマリン、水晶パウダーの配置により電源ノイズを除去し、内部配線には新導体PC-TripleCの2.8 x 2.4mmという極太の楕円単線を採用し、共振を防止しています。
圧倒的な重量感
ボディはアルミ削り出しだそうですが、RTP-6 absoluteがの入った箱が届いて持ち上げたときには、RTP-6 absoluteが入っていることを知らなかった私はその重さに「何が入っているんだ?」と不思議に思ったくらいとものすごく重いです。
成人男性の私でも片手で持っているのがつらいくらいの重さで、落としたら床が負けそう。コンセントは6口ですべてFURUTECH GTX-D NCF(R)の色違いが搭載されています。
インレットも同じくFURUTECH FI-06 NCF(R)の色違いが使われています。
裏を返すとインシュレータが4つ。黄銅削り出し+特殊制振材(fo.Q)の組合せです。
ネジ式で取り外すことも可能なので、ボードなどにベタ置きすることも出来ますね。
また今回お借りした試聴機にはクォーツレゾネーター(QR-8)が貼ってありました。これ何気なく貼ってありますが、定価だと1個1200円以上する価格設定になっているものですよね。
交換について
今回もYTP-6Rのとき同様に主要機器が収容されている電源タップとして試聴してみます。交換前はChikuma Complete-4 IIという少し前のChikumaのフラグシップモデルで20万円相当の電源タップです。
価格的にはRTP-6 absoluteの方が上ですが、同じ口数が4つのRTP-4 absoluteとの比較ではほぼ同じ価格帯となります。いずれも分厚いアルミ合金製ボディという共通項を持っています。
ケーブルは全てそのままAcoustic Revive POWER REFERENCE-TripleCを流用します。交換するのは電源タップだけです。
アルミの素材について
Complete-4 IIとRTP-6 absoluteのアルミ合金は一見同じように見えますが、多少違いがあります。
Complete-4 IIに使われているA7075(硬度:170Hv)とRTP-6 absoluteに使われているA2017S(硬度:130Hv)と硬さを比べると、航空材としてA7075の方が優れていますが、振動の減衰特性などを考えると硬い方が有利とは言いがたい。
アルミ合金に添加される物質(成分)はメーカーによって多少異なりますが、大体以下のような成分が添加されています。
| 製品名 | アルミ合金 | 成分 | 表面処理/メッキ |
| Chikuma Complete-4 II |
A7075 | 亜鉛(5.1 – 6.1%)、マグネシウム(2.1 – 2.9%)、銅(1.2 – 2.0%)、クロム(0.18 – 0.28%) | 表面処理、メッキ無 |
| Acoustic Revive RTP absolute |
A2017 | 銅(3.5 – 4.5%)、マグネシウム(0.40 – 0.8%)、マンガン(0.40 – 1.0%) | アルマイト処理 /クロムメッキ |
アルミの型番について、例えば「A2017S」という表記の最初のAは、アルミニウム合金のことを示していて、その後に続く4桁の数字は合金の分類を示しています。さらに4桁の数字の後に続く1~3個のローマ字は、材料の形状および製造条件をあらわしていて、「S」は 押出形材のことです。
RTP absoluteシリーズはA2017の押出形材を削りだして筐体を作っているようで、Complete-4 IIはA7075を加工して、パーツを作り、それを組み合わせて製作されていて、構造上隙間が出来やすいという意味で、飛び込みノイズの観点からすれば、RTP absoluteの方が有利です。
表面処理については、有無の有利不利は考え方にもよります。アルミニウムは添加物、つまり不純物が加わると、物理的特性が向上しますが、耐食性が著しく低下します。それを防ぐために、アルミ合金の表面に酸化皮膜、ある意味錆びた状態にして覆うことで耐腐食性を高めています。Chikumaはこの皮膜やメッキを音を濁す要因として掲げていて、Acoutic Reviveは有利に働くと考えているようです。
私がComplete-4 IIを愛用してきたのは、アルミの持つ涼しげな響きが好きだったからです。
試聴システムの概要
試聴システムは以下の通りです。
- テレビ:SONY BRAVIA KJ-75Z9D
- AVプリアンプ:Marantz AV8802A
- マルチチャンネルパワーアンプ:DENON POA-A1HD
- フロントスピーカー:DALI Helicon 800(Pair)
- リアスピーカー:DALI Helicon 800(Pair)
- サブウーファー:DALI Helicon S600
- トップミドルスピーカー:SpeakerCraft Profile AIM5 Three(Pair)
- ネットワークオーディオプレーヤー:Marantz NA-11S1
- 4K UrtraHD Blu-rayプレーヤー:Panasonic DMP-UB900
- ゲーム機:SONY Playstation4 Pro
今回の交換対象となるRTP-6 absoluteから給電するのは、Marantz AV8802A、Marantz NA-11S1、Panasonic DMP-UB900となります。
NA-11S1で試聴
まずは音の確認としてネットワークオーディオで試聴します。
試聴曲
試聴曲はいつものとおり、以下のような曲を聴いてきます。
「image」 ※FLAC 44.1kHz/16bit
「Sarah Brightman – Time To Say Goodbye」 ※FLAC 44.1kHz/16bit
「Boyz II Men – Evolution」 ※FLAC 44.1kHz/16bit
「Diana Krall – When I Look in Your Eyes」 ※FLAC 96kHz/24bit
FURUTECH NCFプラグを使ったときと同じように、暗闇から浮き立つように音が立ち上がり、波紋を広げるように広範囲に透明感のある優しい余韻が拡がっていきます。
音の高低のレンジが広く、ピアノにはキラキラとした艶めきと、ドラムはどっしりとした芯と弾むようなダンピングがあり、安定感のあるがっしりとした低音が、音場に安定感をもたらします。
NCFプラグと合わせて使うと、音場のコントラスト、彫りが深く、芯のしっかりした主音に、柔らかい響きが広がって、プラグを交換したときに比べて余韻が広がる密度が高く、感覚としては5dbくらい音量をあげたような圧が感じられ、ただの塊ではなく余韻が幾重にも重なったミルフィーユのような余韻が分厚く目の前に立ちはだかります。
Playstation4 Proで試聴
次にPlaystation4 Proで試聴してみます。今回試聴するプレーヤー類のなかで唯一電源環境に変化のなかった機器となります。
試聴ソフト
試聴に使うソフトは、私が日常的にプレイしているファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーターです。
まず映像を見て思ったのが、明るいなという第一印象でした。非常に見通しが良く、動画追随性も非常に高く、鳥の目で空を飛びながら見るシーンでは、流れる地上の風景にもかかわらず上空から地上の人の動きまで、目に入るほど解像度の高さが感じ取れます。
また服の質感が生々しく伝わってきて、水面の揺らめきまでノイズ感がなく滑らかかつ細やかです。宝石のように鮮やかな青や紫、明々と燃える赤、金色のように輝く黄色、どの色もハッとするような鮮やかさです。
音については、ドラムの音が非常に繊細に粒が立っていて、低音のゴリッとしつつ、包むように広がる安定感、太鼓の弾むような躍動感とどっしりとした迫力は素晴らしい。
DMP-UB900で試聴
最後にDMP-UB900で試聴をしてみます。
試聴ソフト
4Kにアップコンバートしたスターウォーズエピソード3の冒頭、宇宙船等のシーンなどを見てみます。
音について、従来よりも重厚な低音の厚みを感じるのに、その低音に音が埋もれずに出てくるのに少し驚きました。明瞭で音の輪郭が立っていて、英語の発音がすごく聞き取りやすく感じる。「ず」とか「す」とかささくれることなくよく聞こえる。無音の中にある気配が伝わってくるような空気感。ライトセーバーのブンブン音も、ブゥンブゥンと厚みがあります。
映像について、明るいだけではなく暗いところの階調表現が細やかで、暗い部分の色が鮮やかに感じられます。ソースは一般的なBlu-rayソフトなので、SDRを拡張した擬似HDRの映像ですが、ピークが伸びているためかHDR感が向上します。
服の凹凸感や質感がとても柔らかに表現されていて、割れて飛び散るガラスのキラメキが艶やかに飛び散る様子や、暗い中にある腕の金属やアクセサリーの光沢感が生々しくて印象的ですね。
全体を通して
NCFプラグを使ったときにも感じていたことですが、音が出たとたんに暗闇の中にスポットライトを浴びた楽器などが浮かび上がるようにして立ち上がってくる、無音部分と音が出てきたときの急峻な立ち上がりと、無音への引きの早さ、音の静と動のコントラスト、彫りの深さがずば抜けています。
これがどういうところに生きてくるかというと、例えば低音が激しく出ているようなシーンでは、低音が分厚く音場を満たすような状態だと、他の繊細な音はかき消されてしまいますが、低音が強く、そして急峻に立ち上がって消えるので、他の繊細な音がちゃんと間を縫って顔を見せるようになります。
音の解像度と迫力の同居を可能にしている点は、やわらかな余韻を引き出すNCFプラグとNCFコンセント、急峻な音のレスポンスを可能にするPC-TripleCを使った電源ケーブルの組み合わせで起こる”妙”という感じがします。プラグがロスなく伝えるのでPC-TripleCの特長がはっきり出ているように感じられます。
NCFプラグ、NCFコンセント共に、長年維持してきた電源環境を入れ替えるのにまったく問題を感じません。本格的にコンセント交換工事をしたいと思います。
RTP-6 absoluteは私の環境では口数が多すぎますし、内部のコンセントが直列接続されている構造上、接点を減らす意味でも電圧降下を防ぐ意味でも、口数が少ない方がよさそうな気がするので、一度返却して口数の少ないものに変更しようと思っています。理想は各ブレーカーから並列でRTP-2 absoluteを並べる形かもしれません。馬鹿みたいに金額が跳ね上がりますが…。
ただ4口にするだけではなく、もう1つ試してみたいことがあります。それはまた後日に。

Her-
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