基本的な音質について
前回のレビューでPanasonic DMP-UB900の初期設定と映像について書きましたが、今回は音声とネットワーク経由の再生についてになります。
音質については、少し気になる点はあるものの、全体として良い仕上がりだと思います。DMR-BZT9000と比較すると、DMP-UB900の音声は音に透明感があり、例えばピアノの音であれば、DMP-UB900の音には艶が乗り、音が消え入る瞬間も余韻の引く糸が長く感じられます。
定位感に優れていて、音声が抜けていく軌道が、DMR-BZT9000よりもハッキリわかります。筐体の割に音に量感がありますが、低音が強いシーンでは、やや腰が浮いたような揺らぎを感じる場面があります。やはりもう少し重量がほしいなと感じます。DMR-UBZ1のような筐体で出して欲しかった…。
音声の表示についての疑問
UHDBDにはDolby Atmosなどオブジェクトオーディオが収録されていることが多いですが、「ハンコック」のUHDBDに収録されている英語の音声はDolby Atmosです。
音声字幕メニューでも確認してから再生しました。実際に映画を見てみると、ハンコックは空が飛び、ビルの中に立てこもる犯人から、人質を救うために、ビルの周囲の上空をグルグルと高速で旋回するシーンがあります。
UHDBDのDolby Atmosでは、この飛んでいる表現は頭の上をグルグル旋回しているように感じますが、Blu-rayに収録されているDolby TrueHDをDolbySurroundで拡張した場合は、やや飛んでいる位置が下がり、フロント&リアスピーカーの上という感じになります。これはAV8802A導入当時にデモディスクのヘリコプターの旋回でも確認しましたが、同様の表現の差がありました。
ところが、DMP-UB900で表示されている「再生情報」には、なぜか「TrueHD7.1ch」と表示されています。
自分の耳がおかしいのかと思って、AVプリアンプのAV8802Aの表示を確認するとちゃんとDolby Atmosと表示されています。
聴感上も明確に差がありますし、これは他のDolbyAtmos収録作品(普通のBlu-ray)を再生しても同じだったのでUHDBDの音声はDolby Atmosで出力されていて、AV8802Aの表示が正しいと思います。プレーヤー側の表記にバグ?でしょうか?Dolby Atmosという表示メニューがないのかもしれません。
CDを聞いてみると
映画の音声に透明感を感じられるなら、CDもいい音で鳴るのかな?と少し期待して、DMP-UB900にCDを入れて、Norah Jones「Come Away With Me」を再生してみましたが、残念ながらあまりいい印象ではありませんでした。ハイクラリティサウンドをOFFにしてみたり、真空管モードなどのモードも変えてみましたが、曲が醸しだす場の静寂や緊張感、透明感のようなものが感じられず、ややうるさい印象を受けました。(残念)
PanasonicのプレーヤーはSACDが再生できることがあると以前聞いたことがあったので試しにCD層のないSACDを投入してみましたが、読み込みできず再生はできませんでした。
ネットワーク経由の再生について
ネットワーク経由での再生も軽くですがテストしてみたので、その感想を。
Youtubeの映像については
フルHDの映像をいくつか見てみましたが、物理メディアで再生するのに比べれば、背景にモアレやブロックノイズのようなものは感じられますが、Youtubeの映像としては結構綺麗に見えるのでないかと思います。
お部屋ジャンプリンクについて
サーバとしてDMR-BZT9000から再生してみましたが、通常の放送を見ているのとほとんど変わらない印象でした。普段あまり使わない機能なので、正確に比較するのが難しいところです。
ネットワークオーディオプレーヤーとしては
使ってみようと思ったのですが、なぜかiPad miniのアプリからアクセスすると、リストには表示されて、選択も可能なのですが、接続すると拒否されてしまい操作ができませんでした。
iPad miniのMACアドレスはDMP-UB900上では接続が許可されていて、アクセス制限がかかっていないことは確認しましたし、DMP-UB900のLANのテストは正常でしたが、現時点では再生することができていません。もう少し調べてから試してみようと思います。
テストを終えて…
以上、この2日間可能なかぎりテストしてみましたが、映像に関しては現時点では文句のつけようがありません。BRAVIA KJ-75X9400CでもVOD経由で4K/HDRの動画は見ていましたし、2Kからのアップコンバートも満足していましたので、大きな差はないだろうと思っていましたが、特にアップコンバートについては、全体的な解像度も高く、色再現性はDMP-UB900に優位性を感じ、ついつい古い作品でテストをするつもりが、最後まで見てしまいました。
音声に関してもDolby AtmosについてはDVD-A1UD経由で再生するよりも音の動く様子、定位などに優れていて、とても楽しい。今後DVD-A1UDはSACD再生専用機として使い、映画はDMP-UB900でみようかなと思っています。
今はまだユニバーサルプレーヤーが各音響機器メーカーから発売される気配がありませんが、ユニバーサルプレーヤーが発売されても、Blu-rayプレーヤーは進化が早いので、すぐに新しい高機能なプレーヤーが出てきてしまい、ユニバーサルプレーヤーの映像よりも綺麗だったりします。最近CDはやSACDも再生する機会がガクッと減っていますし、その時のパフォーマンスの良いDMP-UB900やDMP-UB90のようなプレーヤーに買い換えていったほうがいいのかもしれません。
以上、長文になりましたが、お読みいただきありがとうございました。
Her-
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コメント
パナソニックのプレーヤーは、画質は良いけど音は・・・と言われることが多いですね。
すっかりロートルになりましたが、愛用しているBDT900と同じような傾向かな、と感じました。
復活したテクニクスの一式を展示してあるお店で聞きましたが、あっさり目でした。
聞かせ所というのか、その音楽の美味しいところを目立たせるような鳴り方ではなくて、上も下もキレイに伸びていて測定器では好結果なのだろうけど・・・と感じまして。。。
お部屋ジャンプリンクは愛用しております。
HDMI出力1つしかないレコーダーですが、これを利用することで、TVとPJの両方で使えるので便利なんです。
ちなみにスイッチングハブにPLANEXの08miniを使うと音の歪がなくなりました。
パイオニアやOPPOのBDPにも同様の機能があって、DTCP-IPにも対応しているみたいなのですが、サーバー側がDIGAならパナソニックBDPが一番安定しているだろうと思うので、なかなか他メーカーに行きにくいのです。。。
仰るとおりあっさり目の音ですね。
解像度の高さや透明感に関してはいいのですが…。
お部屋ジャンプリンクは基本はDTCP-IPに準拠しているのでしょうけど、
相性の問題が出るのをさけたければ、無難に同一メーカーで揃えるのが良さそうですね。
私もレコーダーはほぼパナソニック一択にしてます。