屋根裏部屋に大型テレビ
前回の日記でSONY BRAVIA KJ-75X9400Cを購入するところまでを書きました。
しかし購入を決めたあとも、なかなかスムーズには進まず、設置についても悩むことになりました。我が家の場合、機器の配線とレイアウトの都合で、どうしてもテレビの設置にはラックではなくスタンドにする必要がありますが、SONYはオプションでスタンドは発売していなかったので、70型を超えるテレビに使えるスタンドがなかなか見つかりません。そこで、電子黒板用のスタンド(60kg超)を使うことにしましたが、それでもバランスは不安定で地震が来ても倒れないように対策が必要でした。
大型テレビ搬入の障壁
最大の問題になったのは運搬です。同じようなことを検討されている方もいるかもしれないので、運搬の過程についても少し書いておこうと思いますが、私の事前のシミュレーションでは、テレビを3階の部屋まで運ぶことは可能と判断しまして購入しました。
しかし、運搬業者さんと見積もりをした段階で、搬入不可と言われてしまいました。量販店に相談をして地域外の搬入業者さんに再度見積もってもらいましたが、やはりNGと言われてしまいました。
業者さんがNGと言っている理由をよく聞いてみると、彼らの事情も見えてきて概ね2つの理由でした。
搬入中のテレビの損傷リスク
階段をテレビを持って上がって行く時に、手を肩より上に上げる作業が発生する場合はNG、という社内のルールがある業者さんが多いようです。機器が壊れるリスクは高く、壊した場合は運搬業者が自腹を切って買い取る制度になっている上に、彼ら自身も怪我をするリスクが高いのがその理由のようで、過去に起こした事故の再発防止策として決められていたものなので、私も会社で働く人間として納得の行くルールでした。
家財損傷による賠償リスク
大型の家電製品を運ぶ際にはどうしても壁にぶつけたり、落としたりした時に壁や床に傷が付いたり、壁紙が剥がれたりする事があります。細かな傷でも修理代をよこせというお客さんもいるそうで、彼らとしては傷をつけないように保護シートを貼ったりして防止するわけですが、リスクの高い運搬となると、それを防ぐのが難しい。万が一傷をつけてしまったら家の修理代を払わなくてはいけない、というリスクは取れないということでした。
それでも運搬してもらいたいなら…
業者さんに運搬を拒否されてしまうと、テレビを返品するか、素人である自分たちで運ぶという選択肢しかありませんが、返品はしたくなかったし、自分たちで運ぶにはリスクが高すぎるので、プロにお願いする以外考えられないということで、こちらもリスクを負うことを覚悟してお願いすることにしました。
- 本体に多少の傷がついても仕方ない。
- 家財の損傷については責任はこちらで持つ。
この2つの条件を提示して、運んでもらえないかと相談したところ、業者さんもそこまで言うならやってやろうと言う気になったのかもしれません。「もう一度見積もりしましょう」と何とか引き受けてくれました。一般的な運搬方法ではなかったので、事前の見積もりを改めて行い、2階から3階までの引き上げは、箱に入れたままロープによる引き上げを行い、人員は通常の2人ではなく4人分必要ということで1万円(人件費やガソリン代)ほどの追加費用が必要でしたが、何万円かの追加費用を覚悟していた私は、喜んで支払い作業をお願いしました。
そして、当日は5人がかりで来てくれて、1時間以上かかったと思いますが、テレビ本体にも、家財にも傷一つつけずに見事運んでくれました。(さすがプロ!)
こうして苦労して搬入し、こちらで用意したスタンドに設置までしていただき、動作チェック問題ないことが確認できて、ようやく設置が完了しました。
露呈したAndroidテレビの不安定さ
画質と音質は良いが、初代Androidテレビは不安定
SONY BRAVIA KJ-75X9400Cの画質について、スカパー4K放送をみてみた感想としては、解像度の向上やコントラストが拡張、色域の拡大したことによる表現の幅の広さ、懐の深さはしばらく魅入ってしまうほど素晴らしく、2K映像をアップコンバートした映像にも、これらの恩恵が感じられて今までの2Kの映像とは比べ物にならなかったし、現時点で文句のつけようのない画質でした。
音についても、本格的なホームシアターには敵わないものの、サイドスピーカーのレスポンスの良さ、ハイレゾ感を感じられる音質、サラウンド感を感じることのできる擬似サラウンドの出来はよく、重低音の不足は顕著ですが、オプションで売られているワイヤレスサブウーファーユニット(SWF-BR100)もあるので、それを導入すればもっと完成度は高くなると思います。
ただ、Androidテレビについては、Android搭載のPCにテレビの機能が付加されているという感じで、その動作には問題が多く、現時点では私もあまり良い評価はできません。デメリットと感じる部分は次のとおりです。
◆スペック不足
CPUもメモリも不足しているようで動作が不安定。時々指示を受け付けなくなる。パソコンがフリーズしてる様子そのもの。
◆視聴中に勝手に再起動
この現象は特にVOD(Video On Demand)、つまりインターネット経由で動画を見ている時に多発する。いわゆるパソコンで言うフリーズが起こるようで、ソフトの問題とハードのスペック不足の両方が関係していると推測する。VODの動画には、チャプターがないので、途中まで見ていた映画はフリーズするとリジューム(続きから再生)ができないこともあり、最初から早送りして見なおすことになる。映画のクライマックスで突然落ちた時には本当にガッカリする。
◆SeeQVault非対応
USB-HDDに4K放送の一部も含めて録画か可能だが、SeeQVaultに対応していないので、他の機器に繋いで見ることができない。またSeeQVault対応のHDDも受け付けない。何で対応しないのか理解できない。
◆電源ケーブルを付け替えることができない
できれば太いケーブルに付け替えたいが、電源ケーブルは取り外しができないタイプなので、細い2Pケーブルのまま使うしかない。これだけ大きなテレビで、アースもないので少し不安。
◆赤外線リモコンの不具合
赤外線リモコンが突然反応しなくなる。赤外線リモコンの指示がテレビに届かなくなるパターンと、テレビが受信しているけど反応しないパターンの2つのパターンがあり、前者はリモコンの電池を抜いて10秒ボタン電源ボタンを押し続け、電池を入れなおせば復旧するが、後者はテレビを再起動する必要がある。このとき付属のサブリモコン(Bluetooth)は動作するので、こちらで再起動をすることはできる。
音声認識がイマイチ
サブリモコンで音声認識による検索などが可能だが、この識別がイマイチだ。BRAVIAの説明書が見たくて、音声で「ブラビア」と語りかけると、「グラビア」と認識して水着の写真などが検索されたりする。テレビというよりAndroid側の問題だと思うが、便利になりきれていない。
説明書が不親切というか「ザル」
付属している説明書、それと同等のものがテレビに内蔵されていて、テレビで見ることができる。しかし、この説明書、従来のテレビより難解であるAndroidテレビであるにもかかわらず、本当に初歩的なこと(スタートアップマニュアル的なもの)しか書いておらず、むしろ従来のテレビの説明書のほうが詳しかったのではないかと思うくらい、知りたいことが何も書いていないという印象。オンラインアップデートがあって、仕様が変更になることもあるから書かないのかもしれないが、パソコンが苦手な人には不親切すぎる説明書だと思う。
まぁ完成度はあまり高いとはいえない結果となりましたが画質は良いだけに…。
今後に期待
発売当初はテレビが映らないとか、ひどい書き込みも多かったので、相当深刻な問題を抱えたまま発売されたようです。結局その根本的な問題はおそらくスペック不足だと思うのですが、ファームウェアの更新だけでは、解決できないような雰囲気です。
慣れればそこら辺の不具合にも自分で対処できるようにはなっていくんですが、2~3日に1回は、再起動をしないといけません。画質は本当に素晴らしいのにテレビとして当たり前の動作が長時間安定して使えないというのはとても残念。後継機は、スペックも強化されてOSのカスタマイズも進んでもう少し安定しているのではないかと期待していますが、不安定な状態で見切り発車のような発売は謹んでほしいものです。
次回は、DolbyAtmos用スピーカーの導入について書きます。
Her-
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