Windows10では動作したが、Windows11ではどうか?
2012年頃に家族がe-Taxを試すためだったと思いますが、接触型のICカードリーダーとしてSHARP RW-5100という機種を購入しました。その時はうまくe-Taxに利用できずにお蔵入りしていました。
2020年12月にマイナポイントの登録のためにWindows10のパソコンでカードリーダーが必要になり、SHARP RW-5100を利用することにしました。ところが公式HPにはWindows10対応ドライバーが提供されていません。インターネット上で対応ドライバーを探し回り、Windows8.1のドライバーで代用できることがわかって、Windows10上でも動作することが確認できました。
Windows10はサポート切れが迫る
Windows10は2025年10月に公式サポートが打ち切られる予定になっていて、Windows11への移行が必要になりますが、我が家でもWindows10のパソコンがいくつも残っています。特にCPUが非力なノートPCやタブレットPCはWindows11のシステム要件を満たしていないものが多く、Windows11への移行をどうするか思案中です。
Windows11に対応していないのは周辺機器も同じです。先のカードリーダーSHARP RW-5100はWindows11どころかWindows10のドライバーすら提供されていませんでした。最近健康保険証などの行政手続きを行う必要に迫られてマイナンバーカードを使う機会があったので、RW-5100がWindows11で利用できるか試してみることにしました。
一手間必要だがWindows11で利用可能
RW-5100はWindows11の対応ドライバーはありませんので、前回Windows10の時と同じようにWindows8.1のドライバーを利用します。ドライバーのインストール時にプログラム互換性アシスタントから「このデバイスにドライバーを読み込めません」と表示されます。
RW-5100は異常を示す赤いランプが点灯しています。
プログラム互換性アシスタントの詳細情報を確認すると以下のヘルプページが表示されました。
どうやらドライバーには軽微な脆弱性があるようで、セキュリティ保護のために利用を停止されているようです。利用するにはこれを解除する必要があるようです。説明通りにスタート→設定→更新プログラムとセキュリティ→Windowsセキュリティ→デバイスセキュリティと選択し、コア分離を表示します。メモリ整合性はオンになっています。
メモリ整合性をオフに変更してみます。変更を適用するには再起動が必要との事なので再起動します。※環境によってはセキュリティに影響する変更にはPINコードが求められることがあります。
再起動したところ、RW-5100は正常示す緑ランプが点滅(2秒ごと)しています。
ICカードを挿入して、動作確認用ツール「RW5100Test_A_win8.exe」を利用して確認してみると正常に動作していることが確認できました。
ICカードリーダライタの動作確認を開始します。
パソコンの情報を取得します。
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このパソコンのOSは Windows 8 です。
サービスパックは です。
*****************************************************************Smart Cardサービスは正常に起動しています。
1. SCardEstablishContext OK
2. SCardListReaderGroups OK
3. SCardListReaders OK
このパソコンにおいて
SHARP RW5100USB 0
のICカードリーダライタが見つかりました。===========================================
SHARP RW5100USB 0の動作確認を行います。
===========================================4. SCardConnect OK
5. SCardStatus OK
SHARP RW5100USB 0
SCARD_SPECIFIC SCARD_PROTOCOL_T1
ATR XX XX XX XX XX XX XX XX XX XX XX XX XX6. SCardControl OK
ファームウェアのバージョンは 1.01 です。
ドライバソフトのバージョンは 1.0 です。7. SCardDisconnect OK
SHARP RW5100USB 0 の動作確認が終了しました。
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SHARP RW5100USB 0 は正常に動作しています。
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動作確認終了
メモリ整合性をオンに戻したい
セキュリティが脆弱になるなら普段使わないときにはメモリ整合性をオンに戻しておきたいですよね。メモリ整合性をオンに戻そうとすると互換性のないドライバー(RW51x64.sysが2つ)がメモリ整合性の使用を妨げておりオンに戻せません。
「互換性のないドライバーの問題を解決する方法についての詳細情報」のヘルプを確認してみると互換性のある新しいドライバーを入手するよう推奨されます
しかし今回は互換性のある新しいドライバーを入手できる見込みはありませんので、非推奨ですがドライバーの削除をするしかなさそうです。
RW-5100のドライバソフトインストーラを利用してドライバーの「削除」を試みます。
ツールは正常に終了しドライバを削除できたようですが、もう一度メモリ整合性のページを確認すると、オンを妨げていたドライバーの1つは消えましたがまだ1つ残っています。仕方ないのでドライバーの保存されているフォルダから強制的に削除を試みます。ドライバーの保存場所を検索して以下のパスへアクセスします。
ファイルパス:C:\Windows\System32\drivers
妨げている対象のドライバー「RW51x64.sys」が見つかりました。これを削除します。システムへの変更なのでPINコードを求められるので入力して削除しました。
削除が完了してメモリ整合性をオンにしてみるとオンに切替ができました。またデバイスの再起動が求められましたのでPCを再起動します。
これで元通りにメモリ整合性をオンに戻すことができました。
少し手間はかかるが利用は可能
RW-5100をWindows11で利用するには、Windows10の場合よりも手間はかかりますが、メモリ整合性をオフにすることで利用は可能でした。
セキュリティの脆弱性が気になる場合には、その手順はやや面倒ではありますが、利用後にドライバーの削除してから、メモリ整合性をオンに戻す必要があります。
Windows11で利用できることが分かったので、まだ数年はRW-5100を利用できそうですが、お金に余裕があるならWindows11に対応したICカードリーダーを購入した方がいいでしょうね。
Her-
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