SSDの寿命
私が現在Playstation4で利用しているSSDはコンシューマ向け製品でCrucial M500 CT480M500SSD1です。
スペックは以下のような感じです。
インターフェース | SATA 6Gb/s(SATA 3GB/s互換) |
最大シーケンシャル持続速度(128k転送) | 500MB/s(読込)、400MB/s(書込) |
最大ランダム読込/書込(4k転送) | 80,000 IOPS/80,000 IOPS |
NAND | 20nm Micron MLC NND |
寿命 | 平均故障時間(MTTF):120万時間 |
耐久性 | 総書込バイト数(TBW):72TB |
動作温度 | 0°C~70°C |
平均故障時間を見ると120万時間なので、Playstation4、Playstation4 Proの寿命を
5年として考えると、24万時間/年
10年として考えると、12万時間/年
1日24時間、365日稼働させても9000時間未満ですから、物理的な故障に関しては十分な性能を持っています。
では動画時間の自動保存で心配される耐久性、総書込バイト数(TBW)を見てみると、72TBとなっています。先ほどの私のプレイ時間のデータと比較すると
50時間/週の場合、年間26TBの書き込み
20時間/週の場合、年間10TBの書き込み
となりますから、前者なら3年未満、後者なら7年ほどの寿命になります。やりこまなければ、本体の故障と同じくらいの寿命になるのではないかと推測できます。しかしプレイ時間が長い場合は、3年未満では不安を感じます。
SSDの寿命は、保証されている書き込み容量を超えても、しばらく使うことができますが、徐々にエラーが発生し、書き込みができなくなります。そうなった場合はいつデータが消えてもおかしくない状態です。やりこんでいた当時の私の場合は、もっと耐久性の高いものを使うか、定期的にSSDを交換する必要があります。
現行のSSDの寿命
SSDは技術の進歩とともに、耐久性や容量は拡大していますが、1セル当たりの容量を増やし、一方で寿命を短くすることで低価格化を行っていて、残念ながら耐久性は徐々に低下しているといわれています。
SSDには主に3つの記録方式があります。
SLC(Single Level Cell):1つのセルに1ビット(0,1)
MLC(Multiple Level Cell):1つのセルに2ビット(0,1,10,11)
TLC(Triple Level Cell):1つのセルに3ビット(0,1,10,11,100,101,110,111)
1セルに保存できる容量を2倍、4倍と増やすことで、低コスト化が実現されています。
現在の500GBクラスをピックアップしてTBWを見てみます。
Crucial MX300 CT525MX300SSD1:220TBW
Samsung 750 EVO MZ-750500B/IT:100TBW
50時間/週の場合、MX300なら10年近く、750 EVOなら4年ほどは保ちそうです。
最近はエントリーモデルはTBWを記載しないことが増えていて、わかりづらくなっていますが、わざわざ非公開にしているということは、公開しているモデルよりも高いことは考えづらく、旧モデルと同レベル以上を保っていると仮定すると70~100TBW程度なのではないかと推測します。もう一般的にパソコンで利用するレベルとすれば、十分な寿命だとは思いますけどね。
SLC、MLC、TLCのSSDで同じTBW、つまり同じ容量まで書き込み寿命がある場合、SLCを基準にすると1セル当たり、MLCは2倍、TLCは4倍の容量が保存できるので、1セル当たりの寿命は逆に、MLCは1/2、TLCは1/4ということになります。ですから実質的なセルの寿命というのは、短くなっているということです。
またSSDの容量は、120GBと240GBのSSDに同じ容量のデータを書き込むと、セルの書き込み回数は半分になります。
例えば480GBのデータを繰り返し書き込んだ場合、単純計算で
120GBの場合は1セル当たり4回
240GBの場合は1セル当たり2回
となるので、容量は大きい方が耐久性には有利です。
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