2024/10/19不定期ですが更新を再開します

OPPO UDP-205をレビュー AVAC秋葉原本店で体験してきたよ!後編:4K UHDプレーヤー編

8K/4K/HDR&DolbyAtmos

4K UHDプレーヤーとしての映像

最初は、UDP-203UDP-205の比較から始まりました。

4K UHD Blu-rayソフトとしても高画質で知られるマリアンヌ(4K UHD Blu-ray)を、まず普及モデルUDP-203で再生し、その後UDP-205とで再生するという比較試聴をしていました。

どちらの映像もやや色が浅めで緑が強めに見えましたが、その後に見たLUCYハドソン川の奇跡ではそういった印象がなかったので、マリアンヌの収録自体がそういう画調だったのかもしれないなぁと、あとで自宅でも同じソフトで確認してみましたが、液晶テレビSONY BRAVIA KJ-75Z9Dで見ても似たような傾向のようです。

UDP-203に比べてUDP-205はパッと見全然違うというほどの差は感じませんでしたが、細部を見てみるとその違いが判ります。UDP-205は例えば木の幹の影の部分や、部屋の暗い部分の階調などが細やかに表現されていて、ガラス製の小瓶に当たった時のガラスの中に集まった光や、銃の柄に当たった光が鈍い金属の光が艶やかで、4K/HDRらしさが良く出ているように感じられましたし、自然と目がひきつけられ引き込まれる印象でした。

今回映像は4Kプロジェクタの最高峰JVC DLA-Z1で、今回これが初体験でしたが、普段液晶テレビのKJ-75Z9Dで見慣れている映像とは違い、やや暗い印象を受けますね。

私はフルHD時代にはハイエンドプロジェクタを使っていたこともあり、日頃から感じる特性として、液晶テレビは良くも悪くも暗い部分の階調が見えやすいので、普段の印象からするとDLA-Z1の暗部の階調表現が埋もれ気味に感じます。上記の木の幹の影の部分はKJ-75Z9Dなら黒の階調ではなく色として認識できるレベルです。(プロジェクタが劣るという意味ではない。)

比較試聴はここまでで、そのあとは古い映像から最近の映像までいろいろBlu-rayソフトをUDP-205のアップコンバートで視聴しました。

私はすでにこのレベルのアップコンバートを普段使っているので感動はありませんでしたが、古い映像であっても色表現の拡張であったり、解像度の向上の恩恵を受けて、古さはあるものの古臭さはなく、すっきりした画質で見ることができるので、お気に入りの古い映画にも恩恵があると思います。

4Kの試聴に変わって、アンプが変わっていたので音についても少しだけ。私は今回初体験となったヤマハ CXA5100H + MX-A5000の組み合わせはあまりいい評判を聞かないのですが、OCTAVE V40SEのアナログ再生時と比較して、ものすごく音質が落ちたということもなく、気づかない人は気づかないんじゃないかと思います。UDP-205のHDMI出力の実力が加味された結果なのかもしれません。

自宅で使っているDMP-UB900とは環境の違い(プロジェクタと液晶テレビの違い)も大きく、直接比較ではないので細かい差はわかりませんし、明らかにどちらがいいといえるほどの差もありませんが、4K、アップコンバートの映像の質については申し分なかったように思います。

その他気になる点

ハイレゾ再生時のGUIについては音源が2列に表示され、曲の右端に音源の種類、例えばFLACやWAVなどの表記がされるようになっていて見やすくなっていたのがポイントとして挙げられていました。

それはよかったんですが、残念だったのはCDの再生中にCDDBやRoonのようなインターネット経由での情報補完がされていなかったことですね。CDDBくらい活用してもいいのではないでしょうか。

視聴中に多少動作が不安定なところがみられ、Blu-rayソフトやUHD Blu-rayソフトの再生時にメニューが表示されない不具合が出ていて、本体を再起動して復帰させていたので、まだソフトウェアの完成度には課題が残っているかもしれません。価格以上の品質があれば、多少のバグは許容範囲かもしれませんが、早々に修正されるといいですね。

全体として

今回、UDP-205の映像に関しては4K映像の画質の良さはもちろんアップコンバート機能も優秀だったと思いますし、音に関してはDMP-UB900より音がよさそうだという感触は得られました。

まだシステムのバグ取りなどは今後も続くと思いますが、他のメーカーの4K UHD Blu-rayプレーヤーにはないオーディオらしい筐体のつくり、他にはない再生メディアの豊富さ、そしてその性能以上のコストパフォーマンスの高さは、購入するに値するものだと思います。

20万円という価格に手が届かないという方は、システムに応じて普及モデルのUDP-203でも十分に4K/HDRのよさは感じられますので十分かと思います。

今回、システムの環境が違いすぎて、私は自宅での音を想像するのが難しかったので購入は見送りました。すでに4K UHD Blu-rayプレーヤーであるDMP-UB900が手元にあり、急いでいないというのも1つポイントとしてあります。

もう1つは、自宅での音をイメージしづらかったからです。イメージが揺らいだままだと、アクセサリ類をどう組み合わせるかもイメージできないので、あとで余計な出費が発生する可能性があり、踏ん切りがつかなかったのです。

OPPOさんの名誉のためにも、AVACさんの販売促進のためにも言っておきますが、プレーヤーの良さを理解してもらうような試聴会ではELACのような個性の強いスピーカーは、自宅で使うときのイメージがしづらいので避けた方がいいと思います。

ELACの音を聞かせたいのか、UDP-205を聞かせているのか、私はELACのスピーカーの音に食傷気味で帰りました。特に今回のUDP-205の売りである、中低音域の音が改善されていることを示したいはずですから、ターゲットとなる音域がリッチに表現できるスピーカーか、むしろ主役を引き立て、黒子に徹してくれるスピーカー群を使うべきだと思うのです。

もしUDP-205を自宅で貸し出し試聴が出来れば、購入を即決したかもしれません。自宅試聴か、もっと標準的な音色のするスピーカーで聞いて確認してから購入したいと思っています。OPPOさん貸してくれないかなぁ…。

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Her-
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コメント

  1. daisi より:

    この手のイベントに参加したことがないのですが、やはりお店では分かりにくいのですね。
    比較対象もOPPO製だけではなく、UB900やLX88辺りも加えて欲しいなぁ。

    先日、オーディオユニオンが大阪へ出張してきた際、一緒に行った連れがオクターブのV110SEを試聴したいというので、一緒に聞いてきました。
    SPがB&Wの803D3、プレーヤーがリンのDSの何かでしたが、特に良くも悪くも何も感じないという感想。
    そういう意味ではオクターブはこの手のイベントには適しているのかもしれません。

    • Hermitage Hermitage より:

      daisiさん、コメントありがとうございます。
      確かに他社のプレーヤーと比較できればよかったんですが、OPPOのイベントで他社のプレーヤーと聞き比べて、「どうだいいだろ?」とやったら、こき下ろされたメーカーはそのショップと取引しなくなりそうですね(笑
      オクターブのアンプもヤマハのAVセパレートアンプも特に味付けの濃いアンプだとは思わなかったので、スピーカーさえもっと色のないものなら私も絶賛してたかもしれません。

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