機器自身が発するノイズ
前回は、空中から飛来するノイズについて、その対策方法を交えて書きました。
今回は、機器自身が発するノイズについて書いていきます。
電気が通るところにノイズは付き物です。特にパソコン周辺機器に使われてるデジタル回路は、高い周波数の信号をやり取りし、その信号の切り替わりの際にノイズを発生しています。ネットワークはギガビットに対応したことで扱う周波数も高くなっているので、ネットワーク上のノイズの量は増える傾向にあります。
オーディオ機器は一般的にそのノイズレベルが一般のパソコン周辺機器などに比べてはるかに低くなるよう部品を厳選したり、アイソレーションやノイズフィルターなどで対策されていますが、パソコンや周辺機器はオーディオ機器のように重箱の隅をつつくような対策は採られておらず、ノイズレベルはオーディオに比べるとはるかに高いので、オーディオ機器と接続する場合には、ネットワーク機器自身が外へ放出するノイズを減らす工夫が必要になります。
筐体が金属製であれば、外部からのノイズだけではなく、内部からのノイズを外に出さないようにすることが可能ですが、それ以外にも対策が可能です。
スイッチング電源型ACアダプタの排除
一番ノイズ対策をしてわかりやすいのは、スイッチング電源を使ったACアダプターの排除、つまりアナログ電源などへの変更だと思います。ACアダプターはその筐体はほとんどプラスチック製で、前回の海苔のパッケージの話のとおり、ACアダプター自身が発しているノイズを外へと撒き散らしてしまいます。
これをアナログ電源に換えてあげるだけで、そのスイッチングハブやNASのノイズ対策になるのはもちろん、周辺にあるAV機器への影響も減らすことが可能になります。
私の環境ではネットワークオーディオ周辺からスイッチング電源を使ったACアダプタは全て取り除いてあります。
オーディオにおいてノイズ対策というのは、細かい対策を積み重ねることによって、システム全体のノイズ量を低減するという視点で考える必要があり、ACアダプターのような周囲にノイズを撒き散らすものはシステム全体に悪影響を及ぼすので、まず最初に対処すべきものと私は考えています。
電源内蔵タイプのスイッチングハブもありますよね。
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