HDMI出力の音声出力の実力をみる
- グレイテスト・ショーマン(UrtraHD Blu-ray):Chapter.11 歌姫の登場シーン
解説は、藤原さんでした。
レビュー(1)CD再生でバランス出力の音質をみる
まずはインテグレーテッドアンプ A-70AへUDP-LX800のバランス出力から入力して、オーディオプレーヤーとしての実力を測るところから始まりました。
The Real GroupのアカペラによるマイケルジャクソンのBadでした。5人組のアカペラによる演奏でしたが、高音は解像度があり高く伸び広がり、中低域には温かみのある厚みがあり、心地よく体に響く低音に思わず足がリズムを刻みます。
それぞれの声の分離感の高さがありつつも、聞いていてアカペラとは思えない重奏的でエネルギッシュな一体感が両立している印象です。
Paul Lewisの演奏による、ベートーベン皇帝 第二楽章では、ピアノの基音がしっかりと立っていながら、倍音豊かに、空間の拡がりがよく心地よく耳に響きます。
ステレオサウンドから山本氏の監修した「東京・青山骨董通りの思い出 ポップス&ロック」からJimmy Messina – Do You Want To Danceを聴きましたが、エネルギッシュではありましたが、この時だけは高音がやや耳に痛く感じました。
セッティングとの相性が悪かったかもしれません。
レビュー(2)動画&バランス出力によるステレオ再生
ユジャ・ワン~Through the eyes of Yujaでは、メニューからあえてPCMステレオ再生を行い、CD再生と同様UDP-LX800のバランス出力からA-70Aへ入力のまま、OpeningからRhapsody in Blueを視聴しました。
冒頭のオーボエの美しく伸びる高音に耳を惹かれ、ユジャ・ワンのピアノの演奏が力強く、オーケストラ全体にその力強さが伝わっていくような一体感が感じられ、ピアノを力強くたたく姿と、力強いピアノの音とがうまくリンクしていて、見ていて楽しかったです。
レビュー(3)4K画質を見極める
ここからは4K UrtraHD Blu-rayソフトの視聴に入ります。ここでディスプレイによって設定を最適化するモード変更の説明がありました。リファレンスやOLED、プロジェクタなど選択が可能です。
まずは最新のアニメーション映画リメンバーミーのChapter.7ですが、夜のお墓にロウソクの仄かな明かりで埋め尽くし、そこに花火が上がって、淡い光でかすかに浮かび上がる墓の暗い部分の描写が、繊細に描かれています。
ロウソクの明るい光と、かすかな暗部の描写に4K/HDRの良さが現れていて、解像度の高さと暗部の階調表現の高さから、上空からの映像は浮遊感を感じるような見通しの良さが感じられました。最新の映画の解像度の良さをよく引き出していたと思います。
音については、ドーンと来た低音には迫力のあるでも貫通力のある低音で驚きました。
Across the Universeは、映画全体をビートルズの楽曲(Chapter.5 Let It Be~Come Togetherのシーンは)で紡いでいくミュージカル映画ですが、10年以上前の映像で結構フィルムグレインが全体にかかった画調になっています。
通常これだけグレインがかかると、古臭く感じてしまって4Kにする意味があるのかなと思うこともあるんですが、4Kの解像度の良さが出つつ、グレインが味として機能しているような印象で、中の俳優たちが古く感じずに見ることができました。
解像度の甘い古い映画に精細管を与えつつ、フィルムグレインの影響を最小限に抑え、味に変えて見せてくれるのは、画質調整のうまさかなと思います。
音については、コーラスのシーンで、メインボーカルとコーラスの分離感と一体感が両立していて、解像度の高さと音の厚みを感じさせてくれます。バスターミナルのアナウンス、喧騒なども非常に響きと自然さが臨場感があってよかったと思います。
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