部屋の環境と調音パネル
NiさんのリビングおよびダイニングキッチンはL字型のスペースになっています。メインシステムがおかれているスペースは、右側がベランダへと続くガラス窓、左が別の部屋へ続く木製のふすま、背後はキッチンとダイニングへとつながり、左後ろにテレビなどを置いてあるスペースがオーディオシステムに向かって上から見ると「」」字状に拡がっています。
床はウレタンの上にフローリングされている床のようで、上に載ると弾力があって床鳴りしやすそうな床になっている印象です。ボード類がスピーカーやラック、各機器の下に大量に投入されています。多分20枚くらい。また専用室は違い、生活環境の中にあるリビングオーディオなので、調音には苦労されているようで、なかなか複雑に調音パネルが配置されています。
スピーカー裏にはYAMAHA ACP-2 WH、スピーカー前にはVENTO FB-TK、中央にはVento Squareが、天井や壁にはVento SquareとコーナーにもCORNER RC – EIGHTH NERVEやKRYNA – DOKAYUKIなどが配置されていて、良くこれだけ複雑な調音パネルを使いこなしているなと感心します。私にはこれだけ複雑な調音アイテムは使いこなせません。
しかしこの調音パネルによって多少調整の難しさが伺えた一面もありました。
試聴手順と主な試聴曲
試聴はプレーヤーの数が多く、各プレーヤーを切り替えながら主に私がいつも試聴に使っているSarah Brightman – Time To Say GoodbyeのハイブリッドSACDと、そのCD層からリッピングしたステレオのFLACファイル(44.1kHz/16bit)を聴かせていただきました。
この曲は私が良く寝落ちする際に聞いている曲で、Niさんも「寝落ちするくらい心地よい音」がシステムの基本にあるとおっしゃっているので、そういう音になっているのかを聞いてみたいと思います。
DELA+DCD-SX1の音
DELAからUSBでDCD-SX1へデジタル出力しDACはDCD-SX1のもので試聴しました。最初の試聴の時点で感じたこと2点をまずNiさんへお伝えして、少し調整していただくことになりました。
1点は音の定位のズレについて。私がお邪魔するということで直前に部屋を掃除していただいたそうですが、その際各パネルの位置などが微妙にずれてしまっていたようで、最初に聞いたとき音が左に5~10cm程度寄っているのが分かり、これについてNiさんに伝えると、背後のYAMAHAの調音パネルの角度を「こんなもんかな…」などとつぶやきながら調整され、音の定位はほぼ中央に定位しました。
2点目は低音の膨らみについて、私の好みは高音域、中音域、低音域に渡って、それぞれの音が互いを邪魔せずに音が聞こえる状態ですが、低音がやや膨らんで中音域が聞こえにくいと感じたので、それを伝えました。Niさんはスピーカーの前においてあるボードを少しいじり始めました。私が聞きながら、好みの音になったのは以下の写真の位置でした。
フロントにおいてあった調音パネルを一度全部取り除いていただいて、VENTO FB-TKを1枚だけ中央に置くと、低音の膨らみは消えてマスキングされた中音域の音が出てきました。
中央の床が鳴っていた部分に拡散吸音効果のあるをVENTO FB-TK置いたことで、バランスが私好みになったので、以降はこの状態で聞かせていただくことになりました。(中央のパネルをどうするか実験中だったそうです。この配置にすると私好みになります。)
改めてこの状態でDELAからUSBでDCD-SX1へデジタル出力し、DACはDCD-SX1のもので試聴させていただくと、ステージが左右へ広く展開してクリアな音場が形成され、高音域から中低音域までバランスよく音が出ていたと思います。
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