インターネット速度の改善
自宅を二世帯化してから、自宅内の無線LANアクセスポイントが増えたことから、家族からインターネットへの接続がよく切れると苦情があり、2020年のゴールデンウィークにブロードバンドルータをNEC Aterm WR9500NからNEC Aterm WG2200HPへ交換しました。
この交換によって無線LANの速度が向上、家族のパソコンやスマートフォンの接続も安定しましたが、以前から不安定だったデスクトップPCと、テレワーク中に使っている会社支給のHP製ノートパソコンの接続が安定しない事があります。不安定なのはこの2台だけなんですよね。
テレワークによるトラフィックの輻輳が原因か、ISPのバックボーンが不足しているのか、宅内の無線を含むLANの問題か、そこら辺の理由はハッキリわかりませんが、自分の手の及ぶ範囲で、インターネット回線の変更も視野に入れつつ、現状のインターネット環境について調べてみることにしました。
IPv6網は使えないか?
東西フレッツ網は、基本的にはIPv4の世界ですが、バックボーンにはすでにIPv6の環境が整っていて、一部のトラフィックはすでにIPv6網を通って通信されています。我が家の環境でいえば以前契約していた「ひかりTV」はIPv6ブリッジ(パススルー)機能をルータで有効にしないと使えませんでした。
このIPv6ブリッジ機能は便利ですが、ちょっと問題もあるんですよね。それは後述するとして…。
2種類の接続方式
フレッツ網で使われるIPv6通信方式には大きく分けて2種類あります。1つは従来のIPv4の接続方式を採用したIPv6 PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet):トンネル接続方式、もう1つがIPoE(IP over Ethernet):ネイティブ接続方式と呼ばれるものです。
トンネル接続方式であるPPPoEを使った通信では、ユーザーとISP(Internet Service Provider)の間でセッション管理が行われ、NTE(Network Termination Equipment)という網終端装置を通過する必要がありますが、トラフィックの多い夜間などではNTEの処理速度が不足し、ボトルネックとなって通信速度が落ちてしまいます。
一方ネイティブ接続方式であるIPoEはゆとりを持った通信設備で構成され、GWR(GateWay Router)は処理能力に余裕があり、NTEのようなボトルネックがないため、トラフィックに余裕のあるIPoEを使うことができれば、負荷の高いネットワークを避けて通信でき、実際の通信速度が改善する可能性があります。
しかし、IPoEは基本的にIPv6の通信のみに対して使われるため、一般ユーザーの主体的な通信となるIPv4の通信は通常IPv6の通信網を使うことはできません。そこでIPoE接続時でもIPv4通信が可能にするのがIPv4 over IPv6という技術です。IPv4 over IPv6を使うことができればIPv4の通信をiPv6の通信網を使って接続することが可能となりますが、全てのISPで対応しているわけではありません。
コメント