サブシステムと4K/HDR
台風がやってくる直前に訪問させていただいたNi邸、前編はメインとなるオーディオシステムを聞かせていただいた感想を書かせていただきました。

豊富なプレーヤー群と部屋の弱点である、足場の柔らかさとバランスを補うためのボードと調音パネルの数々で調整に苦慮されている感じが伺えるシステムでした。少し調整した後の音の寝落ちできる心地よいシステムになっていたと思います。
後編は、何かと評判がいいといわれるサブシステムと、最近導入されたばかりの4K/HDRテレビとUrtra HD Blu-ray対応レコーダという4K/HDR環境についての感想になります。
サブシステム
聞くところによるとメインよりも評価が高いことがあるというサブシステムも軽く聞かせていただきました。
- DALI MENTOR MENUET
- ONKYO CR-N765
- レコードプレーヤー:MARANTZ TT8001
聞いたのは1曲だけ、前編でも試聴に使ったSarah Brightman – Time To Say GoodbyeのハイブリッドSACDのCD層からリッピングしたステレオのFLACファイル(44.1kHz/16bit)を聴かせていただきました。
「Sarah Brightman – Time To Say Goodbye」 ※FLAC 44.1kHz/16bit
設置環境がミニマムでスピーカーの間隔が狭いので、箱庭のようなイメージの音場の展開ですが、ちゃんとスピーカーの後ろに解像度の高い音場が広がって、ライブ会場のステージを空から見ているような印象を受けました。これでミニコンポから出ている音だというのだから驚きです。
MENTOR MENUETは私のシステムのDALI Helicon 800と系統的に近いので、私自身の耳なじみがいいのかもしれません。アクセサリなどにものすごいこだわりがあるというほどではなく、ほどほどのアイテムを重要なポイントにシンプルに投入されていて、それが音にも現れていて、メインシステムよりサブシステムのコストパフォーマンスははるかに高いと思います。
4K/HDR(テレビとレコーダ)
コーヒーを頂きながら一緒にケーキを食べつつ、雑談で一服入れた後、最近近くに出来た大型電機量販店で購入されたという4K/HDR環境も見せていただきました。
- TOSHIBA REGZA 50Z810X
- PANASONIC DMR-UBZ2020
テレビからの音はオーディオと比べるべくもありませんが、テレビの割には音が篭らず、大きな違和感は感じませんでした。
映像は3作品の海外版Urtra HD Blu-rayディスクとBlu-rayディスクの映像比較をしつつ4K/HDRの魅力について確認するという感じで、私の試聴というよりはNiさんへ4K/HDRの魅力を説明するという感じでした。
レヴェナントの雄大な自然美を4K/HDRで視聴すると遠くまで抜けるような解像度の高さ、朝焼けや夕焼けの空に描かれる赤と青とが交じり合った複雑なグラデーションが美しく表現されていました。
ハドソン川の奇跡では、街の夜景を見ましたが、4K/HDRで再生したときの光が氾濫する夜の街の明るさと、向こう側に広がる夜の闇とのコントラストが、実際に夜の繁華街にいるかのような錯覚を覚えます。
マリアンヌを4K/HDRで視聴すると男性と女性の肌の質感の違いや、香水の小瓶などのガラスに反射する光の光沢感、リボルバーに反射する金属の光沢感などに目を惹かれます。
それぞれBlu-rayディスクのアップコンバートとも比較をしました。チョット確認は忘れてしまいましたが、アップコンバートはDMR-UBZ2020がしていたかもしれませんが、保有している映像資産を再生するには十分な画質に出来上がっていて、4K/HDRの映像を見なければ十分な4K感を味わえます。
もちろん4K/HDRの映像を見れば、景色の抜け感、光と影の表現、色の再現性などその違いは明らかで、Urtra HD Blu-rayの優位性は素人が見ても分かるくらいハッキリしています。NiさんもBlu-rayの映像をみるたびに「暗い」とおしゃっていました。
REGZA Z810Xは東芝の液晶テレビの最上位モデルで、50インチの4K/HDRテレビとしては20万円前後の価格のもので、一般的な50型のテレビからすると少し高めではあります。
我が家で使っているBRAVIAと画面の大きさの違いによる差はあるにせよ、リビングのような明るい環境でも4K/HDR映像は美しく、とてもコストパフォーマンスの高いテレビだなという印象でした。
アップコンバートでBlu-rayを見てるだけで十分と思っていたNiさんも、4K/HDRの映像とを比較して、その違いがかなり大きいということは認識してもらえたと思います。
長時間にわたる試聴で、私の脳みそもパンクしかけていたので、ここで試聴は終了し帰宅することになりました。電車の中でNi邸の音のことをぼんやり考えながら帰りましたが、1つだけ気になることがあります。
複雑な印象の調音
Ni邸からの帰路で、聞いた音を振り返ってみると、少しセッティングを変更しただけで私の好みのバランスに変えられたところはとても良かったと思いますが、背後のYAMAHAのパネルの角度を微妙に変えたり、足元のパネルを付け外ししたりするだけでガラッと音が変わるのは、少し変化が大きすぎるなという印象でした。変化が大きいというのはイコール調整が難しくなりますし、すごく気を使うことになります。
変化が大きい理由を帰りの電車の中で考えながら帰りましたが、アレだけ微妙な角度変化で大きく音像が動くというのは、セッティング使っているアイテムが多く重ねあわせが複雑だからかなぁと思いました。
試聴開始時のフロントを見るだけでも、部屋の弱点を補うためと思われる、これだけの音響用のボードと調音パネルが投入されています。上や後ろを振り返ると、さらにパネルが設置されていて、ラックにもボードやインシュレータ類などが複雑に重ね使いされています。
部屋のパネルたちは当然お互いに影響を及ぼしあい、その場の音を構成しているわけです。音は目に見えないので、どこでどう反射して影響しあっているのかは、頭で想像し、耳で確認する以外ありませんが、複雑になればなるほど、その影響を想像することが難しくなり、スイートスポット(視聴位置)も狭くなります。
私の良くない頭では、その多次元方程式のような複雑な方程式を想像や耳だけで解くのはとても出来ません。それを自分でコントロールしているNiさんの調整はとても真似できないなと思います。
シンプルを心がけよう
Niさんのように複雑なコントロールは私にはできないので、いつも心がけているのが、トータルコーディネートという感覚です。言い換えれば統一感でしょうか。
例えば部屋のインテリアや服装を選ぶとき、私は色彩感覚に優れているわけではないので、白と黒にあと1色か同系色2色までで選ぶようにしています。そしてあまり派手な色は使いません。
白と黒はほかの色に影響を与える度合いが少ないですが、例えば緑と赤などの反対色はお互いを引き立てもすれば打ち消しあったりもするので、取り合わせが難しい組み合わせです。そこにもう1色加わったときに起こる変化は、さらに複雑さを増し、出来上がった姿は残念なものになる可能性が高い。
これは音にも通じるところがあると思っていて、ベースになる音、つまりスピーカーやアンプは白や黒のような色を感じさせない無色に近いもので統一し、遊び心は小物、つまり末端のプレーヤーなどで出すというのを心がけています。以前書いたこともありますが、幹枝葉のエリアに分けて調整するコンセプトです。

そしてアクセサリの追加は効果の近いものを極力重ねすぎない、打ち消しあう効果のものを重ねないこと。効果を確認するときはベースに近い状態で1つ1つ確認をしてから、それぞれのアイテムの個性を良く理解してから重ねること、出来上がった音が複雑でよく分からない味のする料理のようになってしまわないように技量の低い私はこういったことに気を使っています。
Ni邸を訪問して
Niさんのお宅にお邪魔して、痛感したのは私にはアイテムの重ねあわせをコントロールするのはとても真似が出来ないということですね。
いろいろ経験豊富な方との交流が多いNiさんは、その方々の力を借り、そういった知識や知見を多く取り込んでおられるので、複雑な組み合わせでも微妙なコントロールをする術を身に着けていらっしゃるのでしょう。
私はあまりいろいろな人のシステムの音を聞く機会は多くありませんが、経験豊富なNiさんのお宅にお邪魔する機会を頂いたことに感謝いたします。楽しい時間をありがとうございました。
Her-
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