優しくまろやかに拡がる音
解像度は高く、音がまとまらず分離に優れることで、スピード感と定位がはっきりし、左右のみならず前後への定位のよさがあります。柔らかく繊細に幾重にも重なる高音が空気感を変え、頭上が広くなったような空間の広がりが感じられます。少し芯のある低音にダンピングが乗りつつ、低音が膨張して飽和せず、空間の広さを維持しています。
男性の声は、ふくよかで余裕と優しさが感じられ、女性の声は柔らかな糸を引くまろやかで優しい余韻に包まれて、癒しを感じる音を奏でます。高音の神々しさにも似た透明感のある伸びは、やはり銀の影響を受けているように感じられる点は、ずいぶん昔にAudioQuest Sky2や、つい最近のAudioQuest Cheetahを導入した際の音に通ずるところがありますね。
旧ケーブルに戻して聞いてみる
エージングに時間をかけたので、改めて元のケーブルXLR-1.0R TripleC-FM 1.4×1.8mm導体仕様に戻して聞いてみることにしました。
戻してみると空間に漂う透明感みたいなものがなくなり、余韻の密度が薄くなったような感じがしてその分天井が低くなったような錯覚を覚えます。
低音の厚みはむしろ元のケーブルの方があるように思えますが、低音の解像度が落ちたことでまとまって厚みを感じているに過ぎず、高音の広がり、伸びが頭を押さえられたような印象を受け、女性の声に囁きかけるような優しさが足りません。
比較してしまうと元のケーブルの方が音が固くパキッとしたピアノの音は鮮烈に感じますが、まろやかさが足りず、以前は感じていなかった棘を感じてしまいます。弦をはじく音も、バイオリンを弾く音も、潤いがなくかさついていて、ツリーチャイムなどの金属音も、キラキラしてはいますがクリスタルとガラスの響きのような差を感じます。何だか全体的に躍動感がなく、色褪せて感じてしまいます。
さてどうするか…?
XLR-1.0R TripleC-FM 1.4×1.8mm導体仕様も十分な性能はあると思いますし、約5倍と言う価格の差を考えれば、コストパフォーマンスは高いと思うので、戻してまた10時間20時間と聞き込んで聞きなれてしまえば、きっと我慢できるのではないかと思います。
しかし、試聴した方々が次々とXLR-absolute-FMを導入されていく気持ちも良くわかります。
もちろん2017年末に散財したばかりの私には100万円という価格には手が出ませんが、同じ構造を持ったケーブル(XLR-1.0R TripleC-FM 1.4×1.8mm導体仕様)の線材などを交換するサービスがあるようなので、XLR-absolute-FMをそのまま購入する場合とあわせて、まずは見積もりをしてみようかと思います。果たして手が届く金額になるのか…?
Her-
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コメント
チャレンジャーですね(笑)
その価格が「適正」かどうか、自分の望む方向と同じかどうかは別として、設定定価が高価なものには納得させられるものがあると思っています。
気に入られているメーカーのものなら、なおのこと「高い」ものを聞くのは危険です(^^)
ここまで来られたら、フロント2chはプリとパワーを独立されたらいかがですか?
置き場所はどうにかなるように思いますけども・・・
現状、プリとパワーを置く場所は確保が難しいですね。
これ以上機器を入れると、ラック裏だったとしても今度はメンテナンスが出来なくなります。ラックを前に出したらソファを捨てざるを得ません。
確かにチャレンジャーだったかもしれませんね。でも100万円なんて金額はケーブル1組に支出できませんので、見積もり次第で導入と言うことになりますね。線材の交換もプラグの交換も販売店経由で依頼すると結構な金額になるそうです。結果はまた後日記事でご報告しようかなと。