2024/10/19不定期ですが更新を再開します

さぁ2017年F1開幕まであと少し、フリー走行から楽しもう

F1

鈴鹿の惨敗は記憶に新しい

私が言い訳に聞こえるという理由は、昨年の鈴鹿で惨敗にあります。マクラーレンはホンダエンジンの出力不足のせいで表彰台に上がれないとずっと言い訳をしていました。

F1 2017 マクラーレン・ホンダ エンジン不調 原因 振動

もちろんエンジンパフォーマンスの低さが原因の多くを占めていますが、鈴鹿で目の当たりにしたマシンの挙動の不安定さで順位を落とすという客観的な評価を認識させられて、ようやく自分たちにも非があったと認めざるを得なくなってから、マクラーレンは分析を始めています。パフォーマンスの悪さをホンダに押し付けて、自分たちのパフォーマンスの改善が後手に回ったことは事実でしょう。その影響は今年にも出てくるはずです。

今回のエンジンの電源断も、振動が原因だといわれていますが、エンジン単体のテストで起こっていなかった問題が、実際に走らせたら起こるというのであれば、車体側にも何らかの問題はあるのでしょう。

例えそのトラブルがイレギュラーなことであっても、メディアへのパフォーマンスをする前に、内部で改善に向けて一致団結して取り組んでいるとアピールするべきです。言い訳をしている姿はマクラーレンのブランド価値を貶めるものでしょう。見え透いた言い訳はスポンサーにだって伝わりますよ。

ルノーがワークスチームを立ち上げ、レッドブルがただの1つの供給チームになってしまったように、マクラーレンとホンダも同じ道をたどるかもしれません。そうすればメルセデスに対抗するために必要な自社エンジンと同等の条件に近いカスタマイズエンジンは手に入らなくなります。

少なくとも内輪で議論や非難をするべきで、表立ってチームが自チームのチームワークを乱すような一方的な非難はするべきではありません。

ホンダは複数チーム供給体制を確立すべき

私は今年のホンダエンジンのパフォーマンスはおそらく4社(メルセデス、フェラーリ、ルノー、ホンダ)の中でダントツの最下位だと思っていますが、それでもマクラーレン・ホンダが遅い理由の全てがホンダエンジンだとは思いません。昨年のマシンの挙動は不安定でしたし、マクラーレンは「エンジンの性能がマシンの性能を悪くみせている」と言いますが、その逆も然りで、「悪さ」も隠されていると思います。

F1の文化というか、ヨーロッパのチームは客観的な事実がないと、自分たちの非を認めないんだなとF1を観ていて良く思いますが、結局今のホンダエンジンをマクラーレン独占供給体制では、一方的にマクラーレンの不調の原因のスケープゴートにされてしまうので、少なくとも私はホンダはチームの不調な原因を客観的に評価できるようもう1チームと供給契約して2チーム供給体制にして戦っていく必要があると思います。

状況の分析をするときに、今のような独占供給体制だと客観性のあるデータが得られにくく、マクラーレンもホンダも都合よいデータを使って主観で文句を言い合うという形になりがちですし、正確なベンチマークを得ることができる比較対象があれば、不調の原因を一方的に擦り付けるようなことはなくなり、進化は速くなるでしょう。

マクラーレンは、しつこく「F1文化になじめ」、「やり方を変えろ」とホンダへメッセージを送っているようですが、メルセデスエンジンを捨てて、ホンダエンジンに乗り換えた理由は、ホンダとの密接な関係によるカスタマイズエンジンを確保することだったわけで、絶対優位のメルセデスに勝ちたければ、同じやり方では追いつけない。ホンダ独自のやり方に賭けるべきだと私は思います。それが嫌ならメルセデスに頭を下げてエンジンを供給してもらえばいい。それでメルセデスAMGに勝てるとは思いませんけどね。

今年も期待できないマクラーレン・ホンダ

責任者の長谷川さんのコメントなどを見ると、開幕戦のベンチマークは昨年のメルセデスのレベルといっていましたし、他者のエンジンの進化に驚いているようなコメントも見られました。エンジンの動作不良もありますし、今年はきっと序盤からザウバーと最下位争いをしそうな予感がします。

F1 2017 マクラーレン・ホンダ エンジン不調 原因 振動

エンジンの電源断の問題が開幕までに改善できて、中盤以降盛り返してくれれば…とは思いますが、他チームや他社のエンジンメーカーも足踏みしてくれるわけではないので、一度出遅れた分を取り戻すのは難しいでしょうね。

少なくとも他社は客観性のあるデータがあるわけで、それがなくチーム内でいがみ合っているチームとは進歩のスピードが違います。マクラーレンも車体側には問題がないと言っている時点で進化は大幅に遅れます。マクラーレンのマシンがレッドブルなどと同等とはとても思えません。

マクラーレン・ホンダがメルセデスAMGに追いつきたいのなら、彼らとは違ったアプローチをして、イノベーションを起こす近道を探すこと、そしてメーカーチームよりも結束力高いチームにならなくては無理です。来年、再来年と現状を耐え忍んで進化を続け、弱点であるといわれているホンダ独自のやり方が強みであることをホンダには証明してもらいたいですね。あまり猶予はなさそうですが…。

※画像はF1-Gate(http://f1-gate.com/)より引用

Her-
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コメント

  1. おいけ より:

    Herさん、こんにちは。

    花粉症で鼻がムズムズしだしたらF1の開幕の予感と思っておりますおいけです。

    2回の合同テストをずっと注視しておりましたが、ホンダのパフォーマンス云々よりマクラーレンの態度にガッカリしてしまいましたね。仰るように去年のスパと鈴鹿の結果から初めて自己の責任を認めた感がありました。過去の栄光で鼻が高いのかも知れませんが、今やマクラーレンは名門チームなのか?と疑問すら覚えますね。

    他人の問題を持ち上げて改善させようとするのは二流の仕事、自己を見つめ常に姿勢を正すのが一流であると思います。

    テスト回数も限られてますし、データ収集の面からも複数チームへのエンジン提供がホンダにとってもいい方向に向かうと思うのですが、マクラーレンも本当は自分たちのマシーンに自信がないのかも知れませんね。
    もしホンダエンジンがレッドブルに搭載されたら果たしてマクラーレンはレッドブルに勝てるのでしょうか?日本人としては気になる所です。

    ともあれ今週末には本当の実力が分かるはず。本当に楽しみですね!

    • Hermitage Hermitage より:

      おいけさん、コメントありがとうございます。
      そうですね、マクラーレンの態度が名門チームの態度には見えません。エンジンが劣っていても表彰台に上がれている、「勝てるマシン」だと誇ってもいいですけどね。どのエンジンを積んでもいいところ中団グループのトップを走れればいい方だと私は思っています。いいシャシーで一流のドライバーが乗っていれば雨で表彰台くらい獲っているでしょう。
      ホンダのエンジンが足を引っ張っているのは確かですが、それでもあんな言い訳ばかりではブランド価値も下がる一方です。責任の擦り付け合いや言い訳をしている間は勝てませんよ。

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